イエメン:未来のための若者へのエンパワメント―若者の大きな可能性
2020年3月16日 サナア(イエメン)発
2020年3月16日 サナア(イエメン)発
イエメンには630万人の若者(10~19歳)がいます。今後30年で人口は増加し続け、その数は2倍になると推定されています。

自分なりの人生を歩む方法を学びました。自信がついたし、自分の考えを友達と共有できるようになりました。将来は発明家になりたいです。
アフマド・ファラグ学校8年生
ウサマ・ターベット・アルハドラミ
10代の若者は幼い子どもとは大きく異なる支援が必要であり、非常に重要な発達を遂げる時期でもあります。イエメンでは現在も続く人道危機によって、10代の子どもや若者の経験はさらに複雑になっています。これらの課題を踏まえ、UNICEFはイエメン社会に大きく貢献する10代の若者を支援し、若者たちが疎外感を覚えずに肯定的な社会的関係を築く機会を提供することを目的としたプログラムに着手しました。プログラムの対象校は、中途退学率に基づいて選ばれました。

2020年3月、イエメンのサナアにある男子校で、ライフスキルプログラムを修了した生徒のための式典が開催されました。彼らは式典のテーマを「変化を担う若者たち」としました。生徒たちが選んだ活動には、応急処置の授業や交渉のデモンストレーション、イノベーションと発明の展示などがありました。


プログラムが始まる前はトイレが1つしか使えず
混雑していたので、学校の裏手に行く生徒もいま
した。トイレを修理してからは、状況がよくなり
ました。
アフマド・ファラグ学校 8年生
ムハンマド・フアード

「10代の若者たちにあらゆる機会を与え、彼らが労働を理解するために必要なあらゆるスキルを身につけるためには、公式の教育を超えた支援が必要です。このようなプログラムが不可欠なのです。」と、UNICEFサナア・フィールド事務所のモクタール・アリ・フセイン子どもの保護担当官は言います。
「子どもたちが将来に向けて力を着けた社会の一員に変わっていく姿が見られます。世界最悪の人道危機に直面している国で、本当に励みになります。」

UNICEFは、イエメン全土でこのような必要不可欠な事業に支援を提供してくださる日本政府や米国国際開発庁(USAID)、韓国政府といったパートナーに感謝しています。危機の真っただ中を生きる次世代の子どもたちに希望を与えるため、ライフスキル・プログラムは非常に重要です。
【関連ページ】日本政府の支援によるイエメンでのUNICEF支援事業