日本政府、イラク国内避難民及びレバノンに流入したシリア難民に対し、UNICEFを通じた緊急支援を決定

2014年10月1日 東京発

UNICEF
2014年10月01日
イラクとシリア国境近くにあるBajeed Kandalaキャンプで顔を洗う、ヤジディ教徒の少年たち
UNICEF/NYHQ2014-1113/Khuzaie
イラクとシリア国境近くにあるBajeed Kandalaキャンプで顔を洗う、ヤジディ教徒の少年たち

2014年10月1日 東京発

 

日本政府は、イラクの国内避難民やレバノンのシリア難民に対し、UNICEFを通じてイラクとレバノン両国へ総額450万米ドル(約4億6,700万円)の緊急無償資金協力を実施することを決定しました。

イラクでは武力衝突による国内避難民の数が約180万人,レバノンではシリア難民の数が約118万人(レバノン全人口の4分の1以上)に上っています。UNICEFは、今回の日本政府からの支援により、イラクでは水と衛生および教育の分野で、レバノンでは水と衛生の分野で、それぞれ6ヶ月間と3ヶ月間の緊急支援を実施します。

度重なる武力衝突の被害が拡大しているイラクでは、国内避難民が避難キャンプのほか、学校、モスク等の公共施設にも身を寄せています。大規模な人の移動や武力衝突により水や衛生のサービスはひっ迫しており、安全な飲み水や衛生的な環境を提供することが喫緊の課題となっています。また、事業が実施されるドホーク県にある学校の内、半数(1,450校のうち約650校)が避難所となっているため、学校が再開出来ず、子どもたちは教育の機会を奪われています。

これに対しUNICEFでは、安全な飲み水の提供、水施設の点検や復旧、トイレやシャワーの設置等を通じて約17万人の子どもたちと家族を支援します。、さらに、約8,000人の子どもたちが学校に通えるよう、現在は避難所になっている学校での授業再開支援や、仮設教室の設置等を実施します。

レバノン、ベッカバレーにあるシリア難民が暮らす簡易テントで、ブランコで遊ぶ少女
UNICEF/NYHQ2014-0295/Haidar
レバノン、ベッカバレーにあるシリア難民が暮らす簡易テントで、ブランコで遊ぶ少女

また、レバノンでは、大量のシリア難民が流入して来たことによって、紛争以前から課題を抱えていた受け入れ側コミュニティの水道や下水等の衛生インフラがひっ迫し、早急な水や衛生設備等への支援が必要になっています。安全な水を供給する設備や下水処理を行う設備が間に合っていないことは、健康にも影響を与えます。避難所でないガレージやテント等の場所に身を寄せているシリア難民の人たちへの被害が特に懸念されるところです。

UNICEFでは、今回の日本政府の支援により、避難所以外の場所で雨風をしのいでいるシリア難民が利用できるような安全な飲み水の供給、トイレの設置、衛生啓発活動等の事業を実施します。この事業により、子どもや女性たちをはじめとする約9,000人の水・衛生環境が改善します。

UNICEF東京事務所の平林国彦代表は、「度重なる武力衝突や避難生活は子どもたちの心身に影響を与えます。UNICEFは、日本が示してくださった温かい支援を、最も脆弱な立場にいる子どもたちに届けていきます」と話し、「シリアの国内避難民、レバノンのシリア難民の子どもたちに対し寛大な支援の提供を決定してくださった日本政府、そして日本国民の皆様に心から感謝申し上げます」と述べました。