東ティモール:安全で衛生的なトイレで、適切な月経衛生管理を促進

2024年8月23日 マヌファヒ県(東ティモール)発

UNICEF Timor-Leste
2024年8月23日
冊子に目を通す女の子。
UNICEF Timor-Leste/2024/Mismith

2024年8月23日 マヌファヒ県(東ティモール)発

すべての女性、特に少女たちにとって、月経中の衛生を適切に管理する方法を知ることは重要なことです。月経が始まった女性や、あるいは始まろうとしている少女たちにとって、月経を適切に対処できるという安心感はとても大切です。しかし、東ティモールでは、学校に適切なトイレ設備がなく、少女たちが安全で健康的かつ衛生的な方法で月経を管理することが難しい場合があります。

まもなく月経が始まる12歳のベルタさんも同じような状況に置かれています。彼女はマヌファヒ県にある家の近くの学校に通っています。ベルタさんはまだ月経が始まっていないにも関わらず、月経が始まったらどうなってしまうのか、不安を感じていると言います。また、年上の友達から、月経中は痛みや不快感があり、学校を何日か休んでプライバシーの守られる自宅で過ごさなければならないこともあると聞き、大きな不安を抱いています。

「月経について聞いたことはあるけれど、私の家族は『毎月やってくるもの』と呼んでいて、どういうものなのかは説明してくれません。通常は月経が始まってからしかその話をしないので、実際に初潮を迎えないと、どう対処したらいいのか分かりません。」 とベルタさんは話します。「安全でプライバシーが保たれたトイレのない学校で月経を管理するのは難しいので、多くの友達が不快感や恥ずかしさを感じたり、『毎月やってくるもの』で学校を欠席したりしています。」

東ティモールにおいて、女子生徒の安全で衛生的な月経管理の大きな障壁となっているのが、トイレや生理用品といった基本的なサービスの欠如です。46パーセント以上の学校では、男女別のトイレ設備がなく、女子生徒と男子生徒が同じトイレ設備を使っています。

さらに、多くの家庭において、月経はいまだにタブーな話題とされているほか、多くの人にとって、市販の生理用ナプキンは高価です。そのため、ベルタさんのような多くの少女たちは、月経の準備を十分にすることができず、月経期間中の衛生を適切に管理することができなくなってしまいます。多くの女の子が初潮後にしか月経に関する教育を受けておらず、またその教育も前の世代から受け継がれてきた神話やタブーに基づいていることが多くあります。

ベルタさんと彼女の友人たちは、月経期間中に髪の毛を洗ったり男の子に近づくと、経血が増えてしまうと教えられたと言います。

また、それぞれの女の子によって初潮の時期が異なるため、実際に月経が始まった時に孤独に感じる少女もいます。

新しく設置されたトイレ設備。
UNICEF Timor-Leste/2024/Mismith 新しいトイレは、女の子たちが適切な月経衛生管理を実践することができる安全な場所となっています。

しかし、東ティモールにおける月経衛生と健康への意識は変わり始めています。ベルタさんの学校では、新しいトイレ設備が導入され、145人の女の子たちが恩恵を受けることができます。この施設は日本政府による資金協力で設置され、少女たちの一番身近な場所で、彼女たちの健康を守るために安全な環境を提供します。さらに、このトイレは、障がいのある人たちが利用しやすい出入り口や、女の子たちが生理用品を保管するための個人用の棚も備えています。

「私たちの学校は、トイレが2つしかありませんでした。トイレを使うには長い列に並ばなくてはいけないので、女の子たちはいつも不安に思っていました。手洗い場もありませんでした。」とベルタさんはが語ります。ベルタさんも他の女の子たちも、学校に適切な衛生習慣を行うことができるトイレができたことを喜んでいます。

「新しいトイレのおかげで、女の子たちはとても安心して過ごせるようになりました。今は毎日、自分たちでトイレを掃除しています。男の子たちも男子用トイレを掃除していますよ。」とベルタさんは話します。

UNICEF水と衛生担当官による授業の様子。
UNICEF Timor-Leste/2024/Mismith UNICEFの水と衛生担当官が、ベルタさんとクラスメイトに再利用できる生理用ナプキンの使い方と効果的な健康管理の方法を教えている様子。

東ティモール教育省は、UNICEFの支援を受けて、ベルタさんのような女の子たちに向けた月経中の衛生や初潮、生理用品の安全な捨て方などに関する基本的な情報をまとめた小冊子を作成しました。この取り組みは、東ティモールで月経にまつわるスティグマをなくすことを目指しています。また、冊子では、月経は女の子の誰もが経験するものだから、恥ずかしさを感じたり怖がったりする必要はないということも伝えています。

ベルタさんや彼女の友人たちは、「私たちみんな月経を経験するのだから、恥ずかしがる必要はないよ!」と、すでに月経が始まっているクラスの女子生徒たちを励ましています。彼女たちは、この新しい小冊子と学校での月経に関する授業、そして安全なトイレ設備によって、すべての女の子が月経の経験を乗り越えられるように願っています。

ベルタさんを含む多くの少女たちが、日本政府からの資金協力で、安全で健康的かつ衛生的な方法で月経を管理できるようになったことを喜んでいます。日本政府のご支援で、学校に通う女の子たちが、質の高い教育を受け続け、安全かつ衛生的な環境にアクセスできるようになります。

 

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