インドネシア:若者の健康的な食生活を促進する栄養改善プログラム
2024年3月13日 インドネシア発
2024年3月13日 インドネシア発
パプア州アベプラ市郊外で母子家庭で育った3人兄弟の末っ子のアプリリア・クレオパトラ・ヤンベアブディさん(16歳)にとって、健康的な朝食を取るという考えは、かつては遠いことのように感じられていました。保健所やテレビ広告で推奨されている、健康的でバランスの取れた食事メニュー「マイプレート」は、アプリリアさん一家の生活費では賄いきれない贅沢品でした。
「『マイプレート』を作るための食材は高すぎますし、この町では手に入りません。」と、アプリリアさんは言います。「10年生までは、休み時間に学校の売店で売られている揚げ物を食べていました。」
アプリリアさんはこのような食生活が彼女の健康や授業中の集中力に影響を与えていることを知っていましたが、他に選択肢はありませんでした。 そのような中、彼女が通っているディアスポラ・クリスチャン高校が、UNICEFの支援で行われている10代の若者のための総合的な栄養改善プログラムに参加することが決まりました。
UNICEFの栄養改善プログラムでは、栄養のある朝食に加えて鉄と葉酸のサプリメントを週に一度提供し、生徒たちに健康的な食生活を送ることの大切さを伝えています。また、地域で手にできる栄養豊富な食材で作る「マイプレート」を紹介するキャンペーンも実施され、それぞれの地元で手頃な価格で手に入る食材を用いてバランスの取れた食事を取ることの重要性が伝えられました。
「健康的な食事を取るということは、テレビで見たものと必ずしも同じメニューを作って食べるということではないのだと気づきました。栄養価の高い地元の食材は、家の裏庭や地元の市場にたくさんありました。」とアプリリアさんは言います。新しい食生活を取り入れたことでアプリリアさんは授業に集中して勉強できるようになり、学校や教会のさまざまな活動に積極的に参加するようになりました。
保健省と教育省、宗教省、内務省は、10代の若者の「栄養不良の三重苦」として知られる低栄養・過体重・不可欠な栄養素が不足する隠れ飢餓に対応するための共同省令を2022年に制定しました。これにより、全国のすべての中等学校に栄養改善プログラムの実施が義務付けられました。
UNICEFの栄養改善プログラムに参加したすべての学校が、健康的な朝食を提供し、生徒たちの意識を高めて行動に変化をもたらすための、栄養に関する教育やアクティビティの研修を受けました。これらの学校は「マイプレート」の栄養に関する推奨事項に従い、地元で入手可能な栄養価の高い食材を用いて、週に一度、コミュニティの人たちと協力して学校給食を提供しています。
この栄養改善プログラムを通じた健康的な朝食の取り組みは、パプア州における新型コロナウイルス感染症やウクライナ危機による食料不安に対する緊急対応の一環として行われました。このプログラムの成功をもとに、パプア州政府とジャヤプラ市政府は、食料不安に直面する地域で継続的に事業を行う予定です。
手頃な価格で手に入る栄養価の高い地元の食材を使ってバランスの取れた食事を取れるよう、今日もアプリリアさんは母親と一緒に、楽しみながら努力を続けています。
UNICEFの活動をご支援くださる日本政府やパートナーの皆様に、心よりお礼申し上げます。