UNICEF暗号資産ファンド
2020年12月23日 ニューヨーク発
2020年12月23日 ニューヨーク発
UNICEFは2019年10月、国連機関としては初となる、暗号資産の受け取り、保有、支払いを可能とするUNICEF暗号資産ファンドを立ち上げました。
UNICEF仮想通貨ファンドは、暗号資産ビットコインとイーサのプールファンドです。UNICEFイノベーション・ファンドの一部である暗号資産ファンドの特徴は、同ファンドを通じて行われる投資は暗号資産建てになることです。暗号資産の送金に関する公開記録を共有することで、支援者や一般の方々に対する可視性を確保し、寄付や投資のプロセスにおける会計処理の透明性をさらに高めることを目的としています。暗号資産ファンドは、UNICEFがデジタル通貨の活用や金融がデジタル化する未来における活動を模索することを試みたファンドです。
なぜ暗号資産なのか
暗号資産を用いる理由は、透明性があり、効率的で、かつデジタルであるからです。暗号資産ファンドは、UNICEFが新しいデジタル資産について学び、UNICEFの未来の活動を模索するというUNICEFイノベーション部門の活動目標にも沿うものです。暗号資産や中央銀行デジタル通貨など、UNICEFはこの新たな環境下で活動するために何が求められるのか、理解を深めていきます。暗号資産ファンドを用いることで、UNICEFはブロックチェーン取引の透明性だけでなく、価値の送信にかかるコストの低さからも恩恵を受けることができます。
この数年、ドナーの間で、暗号資産による資金提供と使用(現地通貨に変換しないこと)を望む声が高まっています。このような声が増えている理由として、暗号資産を変換せず、そのままの形態で使用することで、UNICEFやドナー、受益者、一般の方々が、資金がどこでどのように使用されたかを追跡することができ、資金管理やパートナーNGOの活動において、かつてないほどの透明性を確保することができることが挙げられます。支出面においては、暗号資産が企業への価値の移転に使用された場合、UNICEFはその資金がどのような用途で使われたかを追跡することができます。暗号資産をそのままの形で用いることで、世界中の投資先に対して、数分以内に数ドル単位から送金することができます。UNICEFのベンチャー・ファンドにおいては、暗号資産は、UNICEFが新興国や開発途上国の初期段階のスタートアップ企業に投資を行うための新たな手段となり得ます。UNICEFのベンチャー・ファンドの仕組みについて、詳しくはこちら(英語)。
これまでの投資実績
暗号資産ファンドの立ち上げから1年で、UNICEFは8カ国のスタートアップ企業に12件の投資を行いました。投資は、データサイエンスや拡張現実・バーチャルリアリティ、人工知能、ブロックチェーンソリューションに取り組むスタートアップ企業に対して行われました。
UNICEFから暗号資産による投資を受けたスタートアップ企業の詳細は、こちら(英語)をご覧ください。
暗号資産ファンドをサポートする新しいツール、ジュニパー(Juniper)とは
UNICEFは、組織内外における暗号資産のフローをより理解しやすくするために、新たなツールの開発を試みました。また、UNICEFだけでなく、暗号資産の活用を検討するあらゆる組織で使用可能なツールを目指しました。
ジュニパーは公的機関の暗号資産の利用をサポートするためのツールで、UNICEFと暗号資産エコシステムによって作成・検証されたウェブ・アプリケーションです。可視化ウェブサイトやポートフォリオツール、暗号資産の管理に関する広範囲のリサーチが利用でき、組織がビットコインやイーサなどの暗号資産を使いやすく、透明性の高い方法で追跡・監視するために役立つツールです。
ジュニパー:可視化ツール
可視化ツールは、UNICEFが暗号資産をどのように、そしてどういった用途に使用しているかを理解できるように作成された一般向けのウェブ・アプリケーションです。
ジュニパー:ポートフォリオツール
ポートフォリオツールは、UNICEFの様々な部署が、暗号資産の組織内の流れを理解するために作成されたウェブ・アプリケーションです。暗号資産に関する必須基礎知識(ウォレットや取引など)と、暗号資産がどのようにUNICEFFと関連しているか理解することで、暗号資産の世界に初めて足を踏み入れる職員のハードルを下げることができます。
暗号資産のこれから
UNICEFは現在、国連機関や政府組織と連携して、これらの組織と暗号資産でやり取りができるよう、ジュニパーの展開に取り組んでいます。
今後数カ月間、UNICEFはユーザーや他の組織と密接に連携し、世界中の国や人々にとって使いやすいツールになるよう、改良を続けていきます。