イラクの若者と平和の促進

2016年11月14日 イラク発

UNICEF Iraq
2016年11月14日
サッカー大会の決勝戦を観戦する観客
UNICEF/Iraq/2016/Niles
サッカー大会の決勝戦を観戦する観客

2016年11月14日

 

良く晴れた春の日、イラクのクルディスタン地域にて、楽しい時間を過ごそうと、数百人の子どもたちが、風に揺られる小麦畑の真ん中に集まってきました。

彼らは紛争によって家から追われ、現在はドホークの町に近いカバルトのキャンプ1、2にて暮らしている子どもたちです。ここは町から離れてはいますが、美しいスタジアムがある場所。子どもたちはキャンプ対抗のサッカー大会の決勝戦のためにバスでやってきたのです。

子どもたちは試合をしっかり観ようと近くの屋根に登ったり、ピッチの端に集まったりしました。子どもたちは声援を送ったり歌を歌ったりして、いつもと違う風景を楽しみ、試合を満喫しました。

UNICEF のパートナーであるウォー・チャイルド(War Child)によって開催されたこの大会には、200人の子どもたちと17のチームが参加しました。これは平和構築プログラムの一環として開催され、異なる民族や宗教をもつ子どもたちがともに生きるスキルを身に着けたり、紛争を解決するスキルを学ぶことが目的です。同プログラムのもとで少女のためのバレーボール大会とマラソンも開催されています。日本政府および日本の皆様の寛大なご支援に支えられ、3000人以上の子どもたちや若者がこのプログラムに参加することができました。

シンジャール出身の ダルガッシュさん(23歳)は、自分が大会運営を手伝うことを通じて果たしてきた役割と、この平和構築プログラムに参加したことにとても誇りを感じています。彼は2年前にシンジャールでの暴力から逃れてきており、キャンプで暮らしている多くの若者と同様、家を追われることで機会が奪われたり活動できないでいたりすることを残念に思っていました。

若者で構成される運営委員会に参加することは彼に目的意識をもたらしただけでなく、自分と異なる信仰や伝統を持つイラク人への理解も深めることができました。

「僕は異なる宗教的バックグラウンドからくる人々がともに暮らせるということを学びました」と彼は言います。「僕は寛容と許す心と平和的な暮らし方を学びました」。

 

イラクの若者と平和の促進
UNICEF/Iraq/2016/Niles

 

サッカーのチームは年齢によって分けられてはいるものの宗教によって分けられてはいません。各チームではヤジディ教、ムスリムそしてキリスト教の選手が一緒にプレーします。決勝戦では激しい戦いが繰り広げられますが、常にスポーツマンシップが求められます。

ダルガッシュさんはタッチラインで試合を観戦し、自分がピッチに行って戦う順番が来るのを待ちます。

「この大会の目的は、人々をより仲良くさせることです。僕たちは自分たちが皆人間であり、そこには何の違いもないということを学びました。」と彼は言います。「僕はこの平和プログラムのおかげで次の世代が互いにもっと許しの心をもつようになることを願っています。」