ブルンジ:給水システムの整備で、水が媒介する病気から子どもたちを守る
2023年2月21日 ブルンジ発
2023年2月21日 ブルンジ発
ルモンゲ郡に向かうと、パートナーNGOの職員から「一緒に行ってほしい場所がある」と声をかけられました。15分程歩くと、谷底の有刺鉄線のフェンスで囲われた場所にたどり着きました。ここは、ムグウェジとその周辺の住民にとって非常に重要な保護地区のある地域――水を汲むことができる場所です。
ビゼバ、ガテテ、ガセンイ、ガホール、マコンベ、ムタンバラの一部が含まれるこの場所は、タンガニーカ湖の洪水の影響を度々受けています。タンガニーカ湖のほとりで暮らす人々は、洪水から逃れるためにこの地域を離れ、周辺の丘への移住を余儀なくされています。このような国内避難民に加え、タンザニアに避難していたブルンジの人々の大規模な帰還により、この地域は人口過密状態となり、飲料水の不足が深刻化しています。
雨季には雨水がタンガニーカ湖の氾濫によってトイレや排水と混ざり、コレラや下痢、腸チフスなどの水が媒介する感染症を引き起こします。飲料水へのアクセスの不足により、この地域の住民、特に子どもを含むぜい弱な人々の健康状態が非常に不安定になっています。
このような状況を改善させるため、UNICEFは日本政府の資金協力をもとにパートナーNGOと協力して、この地域に飲料水の供給網を整備しました。この支援は、地元住民のニーズを満たすものです。「以前は飲み水を探すため、少なくとも毎日10キロは歩かなくてはいけませんでした。たとえ水が手に入る場所が見つかったとしても、家族のために20リットル用の給水タンク2つ分の水を手に入れるために、行列に並ばなくてはいけませんでした。」と、ガホール水管理委員会のメンバーのアディジャさんが言います。
ガホール村に、2つの水道に水を供給する給水タンクが設置されました。この水道のおかげで、住民たちは安全な飲料水をより簡単に手に入れることができるようになりました。「妊娠していた頃は動いて水を探しに行く力がなく、給水タンク1つ分の水を1,500ブルンジ・フラン(約0.73米ドル)で買わざるを得ませんでした。喉を潤したり、お皿を洗ったり、料理をしたりするには、少なくとも5つ分のタンクの水が必要なんですよ。今では水を持ち運んでも家まで往復10分もかからない距離で水を汲めるので、以前はできなかった、子どもたちの服の洗濯もできるようになりました。」と、ガホール村に暮らす8人の子どもの母親のゼフェリン・ブナメさんが語ります。
4人の子どもの母親のフランシーンさんは、子どもたちの健康状態が改善されて喜んでいます。乾季の間、フランシーンさんは野菜を育てるための十分な水がありませんでした。「子どもたちに健康的な食事を与えられず、栄養不良に関係する問題に悩まされていました。きれいな水を買うお金がなく、川の水を使っていたので、子どもたちは腸内寄生虫にも感染していました。汚れた川の周りには蚊がいるため、よくマラリアにもかかっていました。」とフランシーンさんは言います。
日本政府の支援により、ガテテ・ムタンバラ地域の飲料水供給プロジェクトで、5つの貯水タンクと29の給水所が提供されました。
この支援のおかげで、1万5,353人が水を利用できるようになりました。 そして、5,050人の生徒が通っている学校や、90人の患者が入院できる保健センター、洪水や地滑りの被害を受けた国内避難民のための施設などが、この給水網を通じて飲料水を利用できるようになりました。
1978年以来、ルモンゲ郡は毎年1、2度コレラの影響を受けてきました。現在ブルンジでコレラの流行が宣言されていますが、同郡ではこれまで感染者が出ていないことが地域の保健当局によって確認されています。
住民は暮らしている丘で飲料水が手に入るようになったことを喜んでいます。そして、まだ水が手に入らない他の地域の人々のためにも、この給水システムが拡張されることを願っています。
【関連ページ】日本政府の支援によるブルンジでのUNICEF支援事業