アフガニスタン:最も遠隔地で暮らす人々のもとへ支援を届けるUNICEF現場事務所

2022年11月2日 ダーイクンディー州(アフガニスタン)発

UNICEF Afghanistan
2022年11月02日
アフガニスタン中央部に位置するダーイクンディー州。
UNICEF Afghanistan/2022/Naftalin

2022年11月2日 ダーイクンディー州(アフガニスタン)発

アフガニスタンには、「どんなに高い山にも、必ず道はある。」という有名なことわざがあります。

アフガニスタン中央部に位置するダーイクンディー州で支援を行うUNICEF現場事務所の活動に同行した私には、文字通り、そして比喩的にも、このことわざの精神が健在していると証明できます。この現場事務所がどれほどの遠隔地にあるかということを考えると、さらに感慨深いものです。

冬場ではなく、風がなく晴れた天気の良い日には、首都のカブールからダーイクンディー州のニリ地区まで、セスナ機で向かうことができます。所要時間は90分。しかし、天気があまりよくないと、26時間かかります。そしてそのほとんどはアスファルトの道ではありません。到着する頃には、まるで異常気象を耐え抜いたかのような気持ちになります。

しかしそこにたどり着くと、壮大な山々、乾いて鳴り響く川床、アプリコット色の夕焼け、丘に刻まれる挑戦的なジグザグの山道が私たちを出迎えます。

ダーイクンディー州の人々やUNICEFの勇敢な職員は、この畏敬の念を抱かせる厳しい地形と共存しています。

アフガニスタンの多くの地域のように、「干ばつ」という言葉は、もはや抽象的な概念ではありません。目で見て、肌で感じるものです。ここでは人々は農畜産業に、牛は植物に、植物は雨に依存しています。高まる失業率と拡大する貧困が相まって、まさに大きな嵐を巻き起こしています。

「トマトやエンドウ豆などの基本的な野菜も、小麦などの穀物も作れないんです。」と、ダーイクンディー州でコミュニティ保健員として働くソマヤさん(35歳)が言います。

UNICEFダーイクンディー現場事務所の職員。(後列左から:アブドゥル・ハーリク・ドライバー、シャリフ・モガッダム清掃員、モハメド・ジャワード・アフザリ所長、グラーム・ラスール・ノリ・ドライバー。前列左から:ファティマ・ライハン・プログラム・アシスタント、フセイン・アリ・ミラザエ・ドライバー。)
UNICEF Afghanistan/2022/Naftalin UNICEFダーイクンディー現場事務所の職員。(後列左から:アブドゥル・ハーリク・ドライバー、シャリフ・モガッダム清掃員、モハメド・ジャワード・アフザリ所長、グラーム・ラスール・ノリ・ドライバー。前列左から:ファティマ・ライハン・プログラム・アシスタント、フセイン・アリ・ミラザエ・ドライバー。)

ハリール・アヌワリー栄養担当官を含むUNICEFダーイクンディー現場事務所の職員にとっても、干ばつにより既に複雑な支援プログラムがさらに困難なものになりました。人口50万人以上、面積18,088平方キロメートルのこの地域では、パートナーの協力により、7人の献身的な職員が子どもたちや女性に支援サービスを提供しています。行き来が減り、インターネットが不安定になる特に冬の季節には、孤独な仕事にもなり得ます。

ニリ地区にあるコミュニティを基盤とする教育を受ける生徒たちとダーイクンディー現場事務所長のモハメド・ジャワード・アフザリ。
UNICEF Afghanistan/2022/Naftalin ニリ地区にあるコミュニティを基盤とする教育を受ける生徒たちとダーイクンディー現場事務所長のモハメド・ジャワード・アフザリ。

ダーイクンディー現場事務所を率い、エネルギッシュで前向きな姿勢で職員を鼓舞し、チームを活気づけるのが、現場事務所長であり、三人の子どもの父親でもあるモハメド・ジャワード・アフザリです。

謙虚で情熱的なアフザリ所長は、子どもたちのために成果をもたらすために絶え間ない努力を続けています。私もそうだったように、彼もまた、子どもの頃にUNICEFの支援を受けました。UNICEFから受け取った文房具や通学かばんを手に学校に通った彼にとって、この仕事に一段と思い入れがあるのです。

「UNICEFはダーイクンディーで暮らす人々にとって、単なる支援機関ではありません。希望の源なのです。私たちはこの地で活動する唯一の国連機関ですから、人々の期待も大きく、多くのことが求められます。」と、12年間この地域の人々のために活動してきたアフザリ所長が話します。「すべての子どもたちを自分の子どものように思って接し、彼らが健康で、幸せで、力強く成長していけるように働いています。」

左から:UNICEFの活動を支えるドライバーのアブドゥル・ハーリク、グラーム・ラスール・ノリ、フセイン・アリ・ミラザエ。
UNICEF Afghanistan/2022/Naftalin 左から:UNICEFの活動を支えるドライバーのアブドゥル・ハーリク、グラーム・ラスール・ノリ、フセイン・アリ・ミラザエ。

アフザリ所長と職員の活動を支えているのが、経験豊富な三人のドライバーです。スタッフが最も支援が届きにくい子どもたちを探し出すことができるよう、長時間運転する彼らの勇気と粘り強く仕事をする姿勢は、大きな尊敬に値するものです。荒野の真っただ中のような場所にある道を運転し、彼らはいつも笑顔で私たちを安全に事務所まで送り届けてくれます。

ダーイクンディー事務所の敷地内で、娘を抱くプログラム・アシスタントのファティマ・ライハン(26歳)。
UNICEF Afghanistan/2022/Naftalin ダーイクンディー事務所の敷地内で、娘を抱くプログラム・アシスタントのファティマ・ライハン(26歳)。

オペレーションを統括しているのが、プログラム・アシスタントのファティマ・ライハンです。生後8カ月のファランギースちゃんを育てながら仕事を行っています。ファティマ・プログラム・アシスタントは、ダーイクンディーの子どもたちが直面する困難を肌で感じています。彼女も、その一人だったのです。人里離れたシャフレスターン村に生まれた彼女は、加速学習センター*で6年生までの教育を受けた後、学習を続けるために100キロ離れた親せきの家で暮らさなくてはいけませんでした。

「11歳でした。他の人の家で暮らす大変さを今でも覚えています。母親や兄弟を恋しく思っていました。私は、木の下や太陽の下、モスクの中や破壊された店や建物の中で勉強を続けてきました。」とファティマ・プログラム・アシスタントが話します。

そして、冬に備える今、チームは特に忙しい日々を過ごしています。

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私はダーイクンディーに滞在中、日本政府や欧州連合、韓国政府、英国政府、タヒル財団の資金援助を受ける移動保健・栄養チームの活動に同行しました。

UNICEF移動保健・栄養チームは車で移動する小さな診療所のようなものです。埃っぽい岩だらけの道を進んでニリ郊外の最も人里離れた村まで向かい、診療所に行くお金のない家族に支援を行いました。栄養不良が子どもたちや母親を襲う中、移動保健・栄養チームは栄養不良の子どもたちを見つけ、治療ケアをし、妊婦に葉酸のサプリメントを配布するため、いつも以上に忙しく動き回っています。特にこの山岳地帯の高地では生活が非常に厳しく、最も貧しい人々にとって、支援は命をつなぐものです。このような移動保健チームの支援がなければ、何千人もの人々が保健ケアを受けられなくなります。特に出産を控えた母親たちにとっては、とても恐ろしいことです。

移動保健・栄養チームの支援を目にし、冒頭のことわざを思い出しました。パートナーの寛大なご支援により、どのような困難な状況にあっても、私たちはすべての子どもたちとともに歩んでいく道を見つけ出すことができるのです。

 

*加速学習:二学年分の教育を一つにまとめるなどして、子どもたちが学習の遅れを取り戻すことができるようにする支援。

 

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