シリア:学校に通っていない子どもたちが遅れを取り戻せるよう、自習プログラムを実施

2021年9月9日 シリア発

UNICEF Syria
2021年9月09日
授業を受ける子どもたち。
UNICEF Syria/2021/Addulaziz Aldroubi
授業を受ける子どもたち。

2021年9月9日 シリア発

シリア・ハマ県北西部の農村地域における暴力が収束したことで、何年にも及んだ避難から生活を立て直すため、昨年以降、人々がスカイラビーヤをはじめとする故郷に帰り始めました。10年にも及ぶ暴力を生き抜いてきた家族たちは、経済不安のなか、教育などの子どもたちの基本的なニーズを最優先に考えながら、なんとか生活を続けています。

子どもたちが学び続けられるようにするため、UNICEFは2021年、学校に通っていない子どもたちや、教育を受ける機会を失った子どもたちが学習の遅れを取り戻し、最終的には再び通常の授業を受けることができるようにするための自習プログラムを実施。1,350人以上の子どもたちが支援を受けました。このプロジェクトは日本政府やドイツ政府、フィンランド政府、「Educate A Child(EAC)」、EAC米国委員会のご支援で実施され、安全に学校に通うための交通手段のサポートや、通学鞄や自習用教材の提供を行いました。

フーダさん(9歳)。
UNICEF Syria/2021/Addulaziz Aldroubi
フーダさん(9歳)。

ハマ県北西部の農村地域、スカイラビーヤにあるUNICEFが支援する学習センターで自習クラスを受ける、同地域のカリエ・アルマディク出身のフーダさん(9歳)。暴力により3年間避難生活を続けた後、1年前に家族と一緒に自宅に戻ってきました。おとなになったら美容師になりたいと語るフーダさんは、「学習センターの算数の授業が楽しいです。」と話します。

アイサールくん(13歳)。
UNICEF Syria/2021/Addulaziz Aldroubi
アイサールくん(13歳)。

UNICEFが支援する学習センターの自習プログラムで行われている生物の授業で、細胞理論について説明する、ハマ県北西部の農村地域にあるアルトワイネ出身のアイサールくん(13歳)。アイサールくんは、今年の6月末から自習プログラムを受けています。7年前、家族と一緒にアルトワイネで起こった暴力から逃れました。昨年故郷に戻ってきましたが、自宅が深刻な被害を受けていたため、家を建て直すことができるようになるまで、叔父さんの家に身を寄せなくてはいけませんでした。アイサールくんは、「大きくなったら、父のような電気技師かエンジニアになりたいです。」と語ります。

メイズさん(14歳)。
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メイズさん(14歳)。

「自宅から避難したときは、勉強が大変でした。特に数学が難しかったです。」と、今年7年生を終えた14歳のメイズさんが話します。2021年、メイズさんは4年間の避難生活を経て、家族と一緒にアルトワイネに戻ってきました。1カ月半前、数科目を受け直すため、自宅からバスで30分の距離にあるスカイラビーヤのUNICEFが支援する学習センターの自習クラスに通い始めました。

将来の夢は薬剤師のメイズさん。「7年生の授業を復習しました。自習クラスには本当に助けられています。」と語ります。

アブドゥラくん(13歳)。
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アブドゥラくん(13歳)。

「ほぼ毎日、このセンターに来て勉強できることを嬉しく思います。」と、カリエ・アルマディクで暮らす13歳のアブドゥラくんが話します。2019年、暴力が激化したため、アブドゥラくんは身を守るために家族と一緒に避難をしなくてはならなくなり、1年間学校に通うことができませんでした。今年、故郷に帰ってくることができましたが、自宅は深刻な被害を受けていました。「家の様子は、想像を絶するものでした。」と、アブドゥラくんが話します。現在7年生のアブドゥラくんは、将来弁護士になるという夢をかなえるため、家族の支えのもと、教育を続けています。

アブドゥラくんは教育の遅れを取り戻すため、今年6月末からUNICEFの自習プログラムの支援を受けています。

マリアムさん(13歳)。
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マリアムさん(13歳)。

「科学と物理が好きです。このセンターに通って授業を受けるようになって、2カ月が経ちます。自習プログラムが始まる前、学習センターのスタッフが町を訪れ、私たちの教育レベルを調べたり、このプログラムについて説明したりしてくれました。」と、カリエ・アルマディク出身のマリアムさん(13歳)が話してくれました。2018年、暴力が激化したため、マリアムさんは姉妹と一緒に安全のために自宅からハマ市に避難しました。両親は自宅に留まったため、その間は叔父さんのもとで暮らしていました。「避難していた間、両親と一緒にいられなくてとても寂しかったです。でも、できる限り電話で連絡するようにしていました。」と、マリアムさんが語ります。姉妹は今年やっと、自宅に戻ることができました。

現在8年生のマリアムさんは、将来弁護士になるために勉強を続けたいと話します。

 

【関連ページ】日本政府の支援によるシリアでのUNICEF支援事業