移動する子どもたち~母国への危険な旅の後、支援を受けるアフガニスタンの幼い出稼ぎ労働者たち

2016年9月7日 アフガニスタン、ヘラート発

UNICEF Afghanistan
2016年9月07日

紛争や貧困、異常気象から逃れるため、多くのアフガニスタンの若者が海外でのより良い暮らしを求めて、国を出ていきます。

彼らは、大体は12~17歳ですが中には10歳程の幼い子もおり、世界で最も脆弱な立場にある人々の一員である危険と隣り合わせの子どもたちです。

イランとの主要な国境検問所である西アフガニスタンのイスラム・カラー国境では、毎日約30人の保護者のいない子どもたちがやってきます。

アフガニスタン国民カード(身分証明書)を持たないこうした子どもたちは、バスで国境へ到着しますが、過酷な旅で疲れ切っており、ほとんどの場合、身元を証明する法的書類を何も持っていません。

日本政府の支援のもと、UNICEFはパートナー団体のWar Child UKを通じてこうした子どもたちに支援を行っています。子どもたちが家族と再会するためトランジット・センターへ送られる前に、きちんとした食事、応急手当、心理社会的サポートを提供するとともに、子どもの身元確認の助けとなる追跡情報の収集を支援しています。

前月だけでも、UNICEFは国境において保護者のいない子ども160人の救助を行いました。その全員が、家族との再会を果たしています。

西アフガニスタンのイスラム・カラーは、イランとの主要な国境。2009年以来、国際移住機構は23,000人近くの保護者のいない出稼ぎ労働者の子どもたちに対し、アフガニスタンへ戻る支援をしています。
UNICEF Afghanistan/2016/Froutan

西アフガニスタンのイスラム・カラーは、イランとの主要な国境。2009年以来、国際移住機構は23,000人近くの保護者のいない出稼ぎ労働者の子どもたちに対し、アフガニスタンへ戻る支援をしています。

イスラム・カラー国境検問所で、保護者のいない子どもを含む出稼ぎ労働者を乗せたバスを止めるアフガニスタン人の国境警察
UNICEF Afghanistan/2016/Froutan

イスラム・カラー国境検問所で、保護者のいない子どもを含む出稼ぎ労働者を乗せたバスを止めるアフガニスタン人の国境警察。こうした子どもたちは、イランから帰還した脆弱なアフガニスタン人の多数を占めています。

UNICEFは、パートナーのウォー・チャイルド・UKを通じて、イスラム・カラー国境に到着した乗客の中から保護者のいない子どもの特定を行っています
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UNICEFは、パートナーのウォー・チャイルド・UKを通じて、イスラム・カラー国境に到着した乗客の中から保護者のいない子どもの特定を行っています。こうした子どもたちは通常大型バスで大人と一緒に旅しています。ほとんどの子が、危険な旅の最中どうなるか、次に何が起こるのかわかっていません。

アハマッドとラヒームは全てを失いました。2人は働いていた建設現場で地元の警察に捕まり、難民トランジット・センターへ送られました。
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アハマッドとラヒームは全てを失いました。2人は働いていた建設現場で地元の警察に捕まり、難民トランジット・センターへ送られました。難民・帰還省の役人は、子どもたちがアフガニスタンに再入国できるよう登録を行います。UNICEFは同省と密接に連携をとり、身元確認のプロセスと保護者のいない子どもおよび保護者と離れ離れになった子どもの案件管理を強化するため活動しています。

国を離れる前のアフガニスタンでの生活や保護者のいない子どもとして海外で働いたときの経験についてインタビューを受けるファジル。このインタビューは家族を見つける助けとなります
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国を離れる前のアフガニスタンでの生活や保護者のいない子どもとして海外で働いたときの経験についてインタビューを受けるファジル。このインタビューは家族を見つける助けとなります。また、子どもの保護問題に関わる難民・帰還省、国境警察、他の政府機関、NGOで働く人の能力育成や子どもへのインタビューの仕方を学ぶ幅広い取り組みの一つでもあります。

母国へ帰る旅に出てから、初めての食事をとるナイム。子どもたち、特に農村部や国内避難民のコミュニティ出身の子どもたちは、家族を支えるため又は借金返済のため危険な労働を強いられます。
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母国へ帰る旅に出てから、初めての食事をとるナイム。子どもたち、特に農村部や国内避難民のコミュニティ出身の子どもたちは、家族を支えるため又は借金返済のため危険な労働を強いられます。イランに不法移住する子もいます。ヨーロッパの国までさらに長い旅をする子もいます。

重要な書類を受け取ったばかりのバシール
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重要な書類を受け取ったばかりのバシール。保護者のいない帰還未成年者として登録を受け、今は旅の主要情報が全て含まれた公的カードを持っています。

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