ユニセフ議員連盟の輿水恵一議員と阿部俊子議員が3日に渡りパレスチナとイスラエルを視察
2016年9月21日 エルサレム発

2016年9月21日 エルサレム発
パレスチナとイスラエルを訪問中のユニセフ議員連盟幹事の輿水恵一衆議院議員と同議連メンバーの阿部俊子衆議院議員は、3日間の視察を昨日終えました。視察は、子どもたち、特に最も脆弱な立場にある子どもたちの状況とパレスチナの子どもの生活改善のため日本政府が行っている資金援助の効果に焦点が置かれました。
今回の視察は2人の議員にとってパレスチナとイスラエルへの初めての訪問であり、地域の子どもたちや家族と交流することができました。視察では、ガザ、エルサレム、ラマッラ、ベツレヘム地域の村を訪れました。
ガザでは、日本政府の支援による事業地のファミリーセンター、学校、病院の新生児集中治療室、淡水化プラントを視察しました。
「シファ病院の新生児集中治療室で、日本の支援がガザの新生児死亡率低下にもたらした効果を実際に目にし、保健、看護の専門家として深く心を動かされました。」と阿部議員は述べました。日本政府および国民の皆さまからの支援の結果、シファ病院の新生児死亡率は30%から7%に低下しています。
今や9年目に突入した封鎖により、ガザ内へ必須の人道支援物資以外の物を運ぶことが制限されています。そのため、家、学校、保健施設や不安定な水・衛生システムを適切に再建することが事実上不可能となっています。何よりも、ガザでは7歳の幼い子どもが3つもの紛争を経験しており、心に深い傷を負っている子も多くいます。
「長引く封鎖や紛争にも関わらず、子どもたちは勇気と忍耐を持って学習し、遊び、自身のスキルを磨いていることに驚きました。頑張って、前向きで責任ある社会の一員となってほしいと切に願っています」輿水議員は言います。
ベツレヘム地域の小さな村、シャワールでは、家畜で生計を立てるコミュニティの窮状や、安全で手頃な飲料水を利用できない状況を視察しました。「日本の支援で水タンクの設置を支援することができ、人々が以前の料金のほんの一部で水を使うことができるようになったことをうれしく思います。」と輿水議員。視察団は新たに設置された水タンクのおかげで、人々が払う水の料金が以前の3分の1以下になったことに注目しました。

エルサレムでは、イスラエル治安部隊により拘束され、その後実刑判決を受けた子どもたちが直面している状況について説明を受けました。視察団は、以前に拘束されたことのある子どもと会い、どのような状況で拘束が行われていたのか、話に耳を傾けました。
さらに視察団は、パレスチナおよびイスラエルの政府高官と面会し、子どもたちを取り巻く全般的な状況について話を聞きました。「検問所により家族や農地、学校、病院、仕事から切り離され、パレスチナの人々の日々の生活は非常に困難なものとなっています。」輿水議員は言います。「それでも、子どもたちはみな、忍耐強く、良い未来への希望を持っていることがわかりました。日本国民として、今後も継続的に世界の人材に対して投資を行うことに力を注ぎたいと思います。」輿水議員は加えて言いました。
「希望、勇気、パートナーシップが非常に必要とされる今、今回の視察はパレスチナの子どもたちにとって非常に重要です。」UNICEFパレスチナ事務所特別代表の功刀純子は述べます。「日本国民の皆さまと日本政府は、継続的に子どもたちへ寛大な支援を届けてくださっています。深く感謝申し上げます。」