在マラウイ日本大使館の西岡大使、栄養分野における緊急支援事業の視察にサリマ県を訪問

2016年8月30日 マラウイ発

UNICEF Malawi
2016年8月30日
日本政府の支援により用意されたRUTF(調理せずに食べられる栄養治療食)を手にする西岡大使

2016年7月4日、UNICEFとマラウイ政府の主催により、在マラウイ日本大使館の西岡周一郎特命全権大使がサリマ県を訪れ、日本政府の支援による栄養分野への緊急支援事業を視察しました。日本政府は、マラウイの5才未満の子ども、女性、難民の栄養不良を改善するための緊急支援として、平成27年度補正予算よりUNICEFを通じ230万ドルの資金援助を行っています。この支援のもと、5歳未満の子どもにおける急性栄養不良率と死亡率を減らし、国内避難民や難民の健康および栄養のニーズに対応する取り組みが行われています。さらに、保健施設やコミュニティの保健システムの強化支援も実施され、保健・栄養分野でのサービスデリバリーの改善が図られています。視察にはUNICEFマラウィ事務所代表のヨハネス・ウェデニグが同行しました。

(写真:日本政府の支援により用意されたRUTF(調理せずに食べられる栄養治療食)を手にする西岡大使)


西岡大使は、最初にサリマ県から35分程の所にあるカピチ村を訪問。タジンディキラ・コミュニティ・ケアグループのボランティアが保健サーベイランス・アシスタント(HSA)と協力して栄養不良のスクリーニング(検診)を行う様子を視察しました。スクリーニングで栄養不良と判断された子どもは近くのヘルスセンターで治療を受けます。HSAとボランティアは、栄養不良状況を悪化させないためにコミュニティのメンバーに保健サービスを提供するとともに、乳幼児への良質な食習慣の指導を行っています。また、UNICEFは国際NGOワールド・ビジョンとパートナーシップを組んで、栄養分野での緊急支援を実施できるように、保健省とコミュニティをサポートしています。

その後、視察団は、栄養不良の子どもがOTPと呼ばれる外来治療を受けているライフライン・ヘルスセンターを訪問。OTPでは、より細かい検診が行われ、必要な場合は調理せずに食べられる栄養治療食(RUTF)を子どもに提供します。この栄養補助食品は、日本政府の支援を受けてUNICEFが保健省に提供しているものです。西岡大使は同センターで治療の様子を視察した後、合併症を伴う重度の栄養不良の子どもたちへの治療を行う県立病院の栄養リハビリテーション室(NRU)を訪問しました。NRUでも、日本政府の支援による栄養関連品・薬の提供と、職員のキャパシティビルディングが行われています。

栄養不良のスクリーニングで子どもの体重を量るコミュニティ・ケアグループのメンバー

マラウイでは依然、栄養不良が大きな課題であり、5才未満の子どもや、妊婦、授乳中の母親といった脆弱な立場にある人々の疾病率と死亡率は高い状況にあります。24県で650万人の人々が食糧不足に苦しみ、緊急食糧支援が必要な状況にあり、そのうち350万人が子どもであると報告されています。子どもの37%が発育阻害の状態です。

課題の解決には、スクリーニングを通して栄養不良の子どもを早期に発見することが非常に重要であり、UNICEFは引き続きマラウイにおける栄養分野での活動に取り組んでいきます。
 

(写真:栄養不良のスクリーニングで子どもの体重を量るコミュニティ・ケアグループのメンバー)