日本政府、マダガスカル南部で安全な水を利用できない最もぜい弱な人々を支援するため、UNICEFに40万ドルの緊急無償資金協力を供与

2021年3月5日 アンタナナリボ(マダガスカル)発

UNICEF Madagascar
2021年3月05日
飲料水を定期的に供給するトラック。
UNICEF/UN0267543/Raoelison
定期的に保健センターや孤立した村に飲料水を供給するトラック。

2021年3月5日 アンタナナリボ(マダガスカル)発

国連児童基金(UNICEF)は、干ばつに見舞われたマダガスカル南部において、水と衛生分野の緊急支援を実施します。これにより、ぜい弱なコミュニティの約8万7,000人が恩恵を受けます。

日本政府の支援により、UNICEFはアンドロイ県とアノシー県、アッチモ・アンドレファナ県のコミュニティにおいて、給水車による水の供給や、既存の給水ポンプから多様な目的に活用できる太陽光発電給水システムへの転換、 栄養不良の子どもがいる家族への衛生支援、石鹸などが入った衛生キットの提供を行うことができます。本事業では、正しい保健と衛生習慣の実践を促進するため、コミュニティの啓発キャンペーンも実施されます。

「マダガスカル南部における何年にもわたる干ばつにより、ぜい弱なコミュニティの人々は、どのような水でも手に入るものを飲まなくてはならず、これは彼らの健康に深刻な影響を及ぼしています。日本政府からのこの度の支援により、最も大変な影響を受けている人々の生活を改善することができます。」と、UNICEFマダガスカル事務所代表のミシェル・サンロは述べました。

日本政府から供与された40万米ドルの緊急無償資金協力で、UNICEFはパートナーと協力して、6カ月間で2万4,800人の子どもを含む8万6,800人に、必要不可欠な水と衛生サービスを提供できるようになります。

「日本は、マダガスカル政府が同国南部の課題に対応するための継続した支援を行います。そして、食料不足や安全な水へのアクセスの深刻な欠如に苦しみ続ける同地域の人々に常に寄り添っていくための取り組みを続けていきます。」と、樋口義広駐マダガスカル共和国日本国特命全権大使が語ります。

本事業では、給水トラックと給水タンクを使用することで、アンドロイ県アンブブンベ、アノシー県のトラニャロとアンボアサリ、アッチモ・アンドレファナ県アンパニヒのぜい弱なコミュニティに安全な水へのアクセスを提供します。また、コミュニティのレジリエンス(回復力)をさらに強化するため、必要に応じて既存の給水所の修復や、新しい給水所の設置を支援します。

マダガスカル南部の人口の約42%は安全な水を利用することができず、その割合はアンドロイ県で62%、アッチモ・アンドレファナ県で68%、アノシー県で70%に上ります。これらの地域では200万人近くが安全な水を利用できず、その半数が緊急に対応を必要としていると推定されています。

 

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