ソマリア:戦闘の場から、将来につながる職業訓練へ
2024年2月26日 ソマリア発
2024年2月26日 ソマリア発
2023年2月からソマリア北部の武装グループに参加していた17歳の少年、アダンくん*。氏族間の戦闘が激化して学校が閉鎖されるなか、アダンくんや彼の友人たちは、故郷の多くの男性や男の子のように、氏族や領土を守るために武器を手に取りました。
アダンくんは銃の使い方について簡単な指導を受けてから闘いの場に足を踏み入れ、何百人もの死傷者、近隣地区に逃げていく多くの人々、大規模な民間インフラの破壊を目の当たりにしてきました。
2023年9月、コミュニティを基盤とする子どもの保護委員会のメンバーがアダンくんに会い、彼が戦闘に参加していることを知りました。そして、連絡を受けた地区の監視・報告メカニズムの担当者であるモハメッドさんがアダンくんと連絡を取り、支援を行うために信頼関係を築いていきました。モハメッドさんは心理社会的な応急処置を行いながら、特に若い頃から武装グループに関与することの危険性を伝え、アダンくんの今後の生活に役に立つプログラムを紹介しました。モハメッドさんはアダンくんと連絡を取り続け、彼が武装グループから離れ、社会的な統合を手助けするプログラムに登録し、家族との再会を果たせるように支援しました。アダンくんは現在、週に2日を家族と過ごし、残りの時間を社会復帰センターで過ごしています。また、アダンくんが自宅に戻ってコミュニティに復帰できるようにするため、服や靴が提供されました。
社会復帰プログラムは、心理社会的支援、職業訓練、質の高い教育、保健ケアを通じて、武装勢力や武装集団に関与していた子どもたちを支援することを目的としています。
「戦闘から社会復帰センターに居場所を移すなかで、武装集団と距離を置くことの大切さに気付きました。それと同時に、電気工学を学ぶ、とても貴重な機会を手にすることができました。このスキルは、将来につながる道のりを明るく照らしてくれます。力を貸してくださったすべての人に感謝しています。」とアダンくんが話します。
アダンくんは職業訓練にあたって必要な支援を受け、電気技師として働くための必要なスキルと道具を手に入れることを目標にしています。そしてアダンくんは、ソマリアで紛争の影響を受けた他の子どもたちも、自分と同じような支援を受けられるようになってほしいと言います。
武力紛争に関与していた子どもたちのためのUNICEFの社会復帰プログラムは、日本政府やデンマーク政府、欧州委員会人道援助局、米国国際開発庁の資金協力によって行われています。このプログラムのおかげで、アダンくんはコミュニティの一員として役に立つ重要なライフスキルを身に付けることができるようになりました。
終わりが見えない紛争によって、アダンくんのような子どもたちの将来が危ぶまれています。しかし、適切な支援を行うことができれば、彼らを暴力の闇から希望の光へと導くことができるのです。
*個人情報保護のため、名前は仮名です。
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