日本企業から調達された冷凍庫がボスニア・ヘルツェゴビナに到着

2021年1月26日 サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)発

UNICEF Bosnia and Herzegovina
2021年1月26日
ボスニア・ヘルツェゴビナに届けられたPHCホールディングス株式会社製の超低温冷蔵庫
UNICEF/Djemidzic

日本企業の技術が新型コロナウイルス感染症から人々の命を守るUNICEFの活動に大きな貢献

2021年1月26日 サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)発

本日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを最高マイナス80度の超低温状態で保管するための冷凍庫計8台のうち、最初の2台がボスニア・ヘルツェゴビナに到着し、UNICEFボスニア・ヘルツェゴビナ事務所代表のローナク・カーンからボスニア・ヘルツェゴビナのアンキツァ・グデリェビッチ民生大臣に正式に寄贈されました。

容量500リットルで17万3,550回分のワクチンの保管が可能なこれら2台の冷凍庫は、モスタル市のボスニア・ヘルツェゴビナ連邦公衆衛生研究所とバニャ・ルカ市のスルプスカ共和国公衆衛生研究所に届けられます。

グデリェビッチ大臣はCOVAXファシリティやその他の仕組みを通じてボスニア・ヘルツェゴビナにワクチンが間もなく届くことを強調し、特にこのような貴重で必要不可欠な支援に対し、UNICEFの継続的な支援に感謝の意を表しました。

ワクチンやコールドチェーン、予防接種機材の調達で最も長い経験を持つ主導機関であるUNICEFは、本支援に加え、超低温状態でワクチンを保管するための冷凍庫をさらに6台発注しました。これらは公衆衛生研究所のニーズに応じ、ボスニア・ヘルツェゴビナ民生省と合意した地域に配布されます。容量が383リットルで13万2,000回分のワクチンが保管可能なこれらの冷凍庫は、2月中に同国に到着する予定です。

本冷凍庫は、主にマイナス70度以下での保存が必要なファイザー社やビオンテック社などのワクチンを保管するために使用されます。

UNICEFボスニア・ヘルツェゴビナ事務所代表のローナク・カーンは、「COVID-19のパンデミック以来、UNICEFは国の機関と力を合わせて状況の改善に取り組んできました。UNICEFの支援には、教育機関へのリスク・コミュニケーションや助言、必需品の提供や、子どもや若者、家族のためのメンタルヘルスと心理社会的支援、最前線で活動するソーシャル・ワーカーのための防護具の緊急調達、ワクチンの供給の計画、ワクチンとコールドチェーン機材の調達などが含まれます。COVAXファシリティを通じてCOVID-19のワクチンの調達のロジスティクスの調整を担う機関として、ワクチンは公共財であり、豊かな国や個人だけが保有すべきものではないことを、ここに改めて表明します。私たちの共通の目標は、まず最もリスクの高いぜい弱なグループの人々を守り、その他の人々に支援を広げることです。」と述べました。

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UNICEFはこの度、日本企業であるPHC株式会社のライフサイエンス事業を欧州・CIS・アフリカ地域等で展開するPHCヨーロッパ有限会社と超低温冷凍庫の長期供給契約を締結しました。

この度ボスニア・ヘルツェゴビナに届けられた2台の冷凍庫は、PHCヨーロッパ有限会社から調達されました。

長期供給契約の締結にあたり、UNICEF東京事務所長代行の根本巳欧は次のように述べています。「この度結ばれたPHCヨーロッパ有限会社とのパートナーシップにより、日本の最先端技術を、UNICEFを通じて子どもたちをはじめとする世界中の人々の予防接種のために役立てることができるようになり、大変嬉しく思います。これからもUNICEFは、日本企業を含む様々な分野の民間企業と協力し、COVAXファシリティを通じたワクチンを安全、迅速かつ公平に分配するための取り組みに貢献していきます。」

COVID-19の影響が続く中、UNICEFは長年培ったワクチンの調達や安全な保管、輸送の経験とノウハウを基に、国際的なワクチン調達の枠組み「COVAXファシリティ」のパートナーと協力し、COVID-19ワクチンの投与量の調達や輸送、物流、保管を担っています。

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