チャド:難民キャンプで暮らす少女たちに、月経衛生教育を実施
2021年11月10日 チャド発

2021年11月10日 チャド発
ドホロ学校の教室や中庭で、性の健康に関する特別授業が行われています。これらの月経衛生管理に関する授業は、プライバシーを確保するために授業時間外に行われます。ファシリテーターのメインガウ・ジゼルさんはユーモアのセンスがあり、11歳から18歳の30人の少女たちの興味を上手に引きながら授業を行っています。ジゼルさんの授業はまず、手洗いや水の衛生、食品の衛生、家庭ごみの管理など、衛生に関する一般的な情報を伝えることから始まります。その後、少女たちに月経衛生キットを見せ、キットの使い方や、月経に関するタブーを乗り越える方法をアドバイスしていきます。

「母親に勧められて、以前は布をあてていました。教室に参加して、より多くの情報を得ることができ、今は再利用可能な布製ナプキンを使っています。より安心して過ごすことができます。」(ファイザ・マハマトさん(17歳))



中央アフリカ共和国から新たに避難した1万2,000人の難民のための衛生設備
2020年12月から2021年2月にかけて、チャドのロゴン・オリエンタル州では中央アフリカ共和国からの難民が、ワダイ州ではスーダン難民が増加しました。ドホロ難民キャンプとコチャギ・モウラ(Kouchaguine Moura)難民キャンプには約1万2,000人の難民が新たに到着し、水と衛生のニーズが高まっています。
UNICEFは日本政府の資金援助を受け、パートナー団体と協力して、これらの脆弱な人々に水を供給するため、ワダイ州のドホロ難民キャンプに2カ所、モワイヤン・シャリ難民キャンプに3カ所、コチャギ・モウラ難民キャンプに5カ所(計10カ所)の井戸を設置しました。





プロジェクトの一環として、チャド南部に100基、東部に100基(計200基)のトイレが設置されました。これらの衛生設備の設置にあたり、避難民と受入れコミュニティの人々の命と福祉を守るため、月経衛生管理や新型コロナウイルス感染症の感染予防など、衛生を促進させるための活動も行われました。


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