ミャンマー:学びをより身近に、そしてより良い学習環境を目指して

2019年12月2日 ミャンマー発

UNICEF Myanmar
2019年12月02日
ミャンマー:学びをより身近に、そしてより良い学習環境を目指して
UNICEF Myanmar/2019/Axelle Chazal

2019年12月2日ミャンマー発

 

キン・ミン・ナイン(14歳)は、深いぬかるみにかかった細い丸太の上を歩き、わずかばかりの家具が備え付けられた2部屋の木造住宅に帰ります。彼はここで、2人の兄弟と2人の姉妹、そして両親と一緒に暮らしています。

質素な生活環境で暮らすキン・ミン・ナインですが、学習環境は改善されてきました。彼は、ラカイン州の州都シットウェの郊外にあるフサッテョーキャ中学校の教室がいかに狭く、教室の備品が不足していたか、よく覚えています。学校には327人の生徒に対して2つのトイレしかなく、手洗場もありませんでした。「床に座って文字を書くのは大変だったし、トイレは汚く、電気もありませんでした。」とキン・ミン・ナインは言います。さらに、学校が浸水し、授業を休まなくてはいけないこともありました。

 

しかし状況は一変し、キン・ミン・ナインは今、以前よりはるかに良い環境の下で勉強ができるようになりました。学校には洪水や地震に強い新しい校舎が建設され、備品が整備されて男女別のトイレも設置されました。「机と椅子がある新しい学校で勉強できるから、とても嬉しいんだ。」と満面の笑みを浮かべて語りました。

 

ミャンマー:学びをより身近に、そしてより良い学習環境を目指して
UNICEF Myanmar/2019/Axelle Chazal

 

キン・ミン・ナインが通う学校は、教育省による学校建設プロジェクトの一環として、2015年の洪水以降にラカイン州で建設・修繕・再建された78ある学校の一つです。2015年の洪水では、国全土で55万人以上の子どもを含む約160万人が影響を受けました。チン州とラカイン州はその中でも最も被害を受けた地域です。

 

ラカイン州における本プロジェクトは、日本政府の資金援助を受け、国連児童基金(UNICEF)が技術支援を行いました。現在、ラカイン州の2万1,000人以上の子どもたちが改善された学習施設に通っています。

 

ミャンマー:学びをより身近に、そしてより良い学習環境を目指して
UNICEF Myanmar/2019/Axelle Chazal

 

ムグ・タ・スウェ校長は、「今では授業を休む子どもたちが少なくなり、学習環境が改善されていると思います。」と述べました。しかし、未だに貧困が子どもたちが学校を中途退学する主な理由の一つになっていると言います。

より良い学習環境は、子どもたちに良い影響をもたらしています。キン・ミン・ナインは学年末テストで良い成績を収め、勉強や将来の夢について目を輝かせて語ります。「好きな科目は、古代史です。人々が昔どのように生活していたのか学ぶのが好きなんです。」と彼は話してくれました。「先生になるために学校に通い続けたいです。」

キン・ミン・ナインは、学校に通えることをとても幸せなことだと思っています。彼の母親は学校に通ったことがなく、父親は基本的な読み書きを寺院で学び、3人の兄や姉は全員学校を中退しています。魚市場で荷物運搬をして働いている父親は、家族を養うことに苦労しています。

このような困難な状況にも関わらず、彼の両親はキン・ミン・ナインや弟妹たちにより良い将来を望んでいます。「教育無くして、貧困から抜け出すことはできません。」と母親のヌ・セイン・チャイは言います。「私の両親は子どもたちを学校へ通わせることができず、私は読み書きができませんが、私はできる限り若い息子や娘たちの願いを叶えられるように努力したいです。」


 

【関連ページ】日本政府の支援によるミャンマーでのUNICEF支援事業