子どもたちの命を救うための医療機器がキルギス・ジャララバード州の病院に届きました

2017年4月12日 ビシュケク/ジャララバード

UNICEF Kyrgyzstan
2017年4月12日
日本政府への感謝の意を示す日の丸のステッカーが貼られた医療器具を前に、医師から説明を受ける杢尾雪絵UNICEFキルギス事務所代表(=4月12日、キルギス・ジャララバード州の州立病院)
UNICEF Kyrgyzstan/2017/Arzaiym Ryskulova
日本政府への感謝の意を示す日の丸のステッカーが貼られた医療器具を前に、医師から説明を受ける杢尾雪絵UNICEFキルギス事務所代表(=4月12日、キルギス・ジャララバード州の州立病院)

 

2017年4月12日 ビシュケク/ジャララバード

 

日本政府の支援により、約450万円(40,000米ドル)相当の救命医療機器が、キルギスのジャララバード・オブラスト病院に贈られました。贈呈式にはキルギスのバティリャリエフ保健相、サティバルディエフ ジャララバード州知事、山村嘉宏駐キルギス日本大使、杢尾雪絵UNICEFキルギス事務所代表が参加しました。

ジャララバード・オブラスト病院では、この贈呈式に先立ち、約1,300万円(113,878米ドル)をかけた上下水道設備を含め、産科と小児科が改築されたほか、約480万円(42,000米ドル)相当の備品や設備も贈られました。2つある分娩室には必要な設備が完備され、新生児と母親の集中治療も可能となりました。また、産科病棟には、3台の人工呼吸器、噴霧器、モニター、点滴ポンプといった緊急キットも配備されました。

これらは日本政府の支援による「紛争地域における母子保健強化を通じた平和促進計画」の一環としてUNICEFが実施したものです。さらに、オシュ、バトケン、ジャララバードの3州の860の村では、妊婦46,340人と母親73,500人が病気や妊娠中の危険な兆候を見分ける方法を学ぶことができました。

山村大使は「キルギスの独立以来、日本は、保健を含むさまざまな分野でキルギスを支援してきました。お贈りした機器が母親と子どもたちの健康を促進し、キルギスの平和構築および安全に貢献できることを願います。そしてそれはユーラシア地域の安定にもつながります」と述べました。また、杢尾代表は贈呈式で「医療従事者の技能の向上や医療機器に対する支援により、医師たちは子どもたちの命を救うための備えができるようになりました。これは、子どもの健康や生存にたいへん大きく貢献しています。集中治療や蘇生のための最新の人工呼吸器は停電の中でも使えます。さらに多くの子どもたちの命が助かり、良い人生のスタートを切れるのです」と話しました。

 

視察先の病院で職員らとともに記念撮影に応じる山村嘉宏駐キルギス大使(前列右から6人目)と杢尾雪絵UNICEFキルギス事務所代表(同左から7人目)(=4月13日、キルギス・ジャララバード州のアラブカ地域病院)
UNICEF Kyrgyzstan/2017/Arzaiym Ryskulova
視察先の病院で職員らとともに記念撮影に応じる山村嘉宏駐キルギス大使(前列右から6人目)と杢尾雪絵UNICEFキルギス事務所代表(同左から7人目)(=4月13日、キルギス・ジャララバード州のアラブカ地域病院)

 

日本政府からの2億5千4百万円(約250万米ドル)の支援を受け、UNICEFとキルギス保健省が2014年からキルギス国内4州(イシククリ州、オシュ州、ジャララバード州、バトケン州)で始めたこの事業は、8つの病院の産科・小児科で水や衛生の設備を改善し、700人以上の医療従事者の技能や知識の向上に寄与しました。また、基本的な医療設備や備品を配備し、地域住民の保健サービスに対する意識を向上させ、需要を増加させました。本事業は、キルギスの乳児死亡率の低下や、母子保健の改善に貢献するものです。

なお、本事業に関する交換公文(供与額:2億5千4百万円(約250万米ドル) )への署名は、2014年7月31日に行われました。