日本政府、シリアの子どもたちへのUNICEFの緊急支援に280万米ドルを供与
2020年1月16日 ダマスカス(シリア)発

50万人以上の命を守る水と衛生サービスへのアクセスを改善
2020年1月16日ダマスカス(シリア)発
日本政府はシリア北東部の最もぜい弱な子どもたちや家族の緊急支援のため、国連児童基金(UNICEF)に280万米ドルの緊急無償資金協力を発表しました。この支援により、キャンプや集合シェルター、受け入れコミュニティで暮らす家族を含む50万人以上の人々が改善された水と衛生サービスの恩恵を受けることができます。
2019年10月以降、シリア北東部におけるさらなる戦闘の激化が新たな避難民の波を生み、同地域における180万人以上の既存のニーズに加え、新たな援助のニーズが発生しました。およそ1万7,000人がハサケ県とラッカ県の約79のシェルターに身を寄せていますが、避難を強いられている大半の人々は受け入れコミュニティや非公式居住区で必要最低限の状況で暮らしています。
「新たな年を迎えましたが、シリアの北東部をはじめとする各地の子どもたちや家族は、彼らが選択したわけではない紛争の矢面に立たされ続けています」と、UNICEFシリア事務所代表のフラン・エキサが語ります。「この地域の71万9,000人以上の人々が安全を求めて自宅からの避難を強いられました。そして、その大半は女性と子どもたちです。避難している家族のための集合シェルターや受け入れコミュニティにおいて、最も差し迫ったニーズは水と衛生です。これらのニーズに迅速に対応するため、クラスター・リードとして水と衛生の分野における活動をリードして関係機関との調整を行うUNICEFに時宜を得た支援を行ってくださる日本政府と日本の皆さまに感謝申し上げます。」
「日本は引き続き、シリアの子どもたちとその家族のための緊急人道支援を行います。」と、在シリア日本国大使館シリア臨時代理大使兼シリア特別調整官の遠藤彰氏が述べました。「この新たな資金協力で、安全な飲料水を含め、切望されている水と衛生サービスへのアクセスの向上により、シリア北東部の最もぜい弱な立場の子どもたちが恩恵を受けられることを心から望んでいます。」
日本政府の支援により、UNICEFはトイレや給水所の設置や維持、切に必要とされている衛生用品の配布に加え、キャンプや集合シェルターで給水トラックによる緊急給水支援を通して安全な水へのアクセスを提供することが可能となります。また都心部においては、避難を強いられた家族と受け入れコミュニティの人々の水と衛生サービスの持続性とレジリエンスを確かなものにするため、損傷したインフラの修復と中断しているサービスの復旧支援を行います。
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