アフガニスタン:ワクチンで健康的な未来をすべての子どもたちに

2025年5月20日 アフガニスタン発

UNICEF Afghanistan
2025年5月20日
ペンを握りながらカメラを見る、アフガニスタンのラワシャン総合保健センターの予防接種担当者、カリーマさん。
UNICEF/UNI790637/Khan

2025年5月20日 アフガニスタン発 

「私にとって一番つらいのは、母親に子どもが予防接種をしたかどうか尋ねたとき、母親が驚いた顔で『ワクチンって何ですか?』と答える瞬間です。」 

8児の母である42歳のカリーマ・アジミさんは、アフガニスタン西部のヘラート州にあるラワシャン総合保健センターで、15年間にわたり予防接種担当者として公衆衛生の最前線で働いてきました。彼女は毎日、地域の他の担当者よりも多い、平均50人~55人の子どもたちにワクチンを接種しています。 

ラワシャン保健センターに到着し、子どもたちと母親にワクチンを接種する準備をするカリーマさん。
UNICEF/UNI790616/Khan ラワシャン保健センターに到着し、子どもたちと母親にワクチンを接種する準備をするカリーマさん。

「私はこの国のぜい弱な子どもたちの命を守ることに情熱を持っているので、15年間この仕事を続けることは困難には思いませんでした。」と、カリーマさんが誇らしげに語りました。 

カリーマさんは毎朝、朝食の用意をして子どもたちを学校に送り出した後、徒歩で診療所に向かいます。そこで予防接種を行い、母親たちにワクチンや適切な栄養に関するカウンセリングを行いながら、子どもたちが年齢に応じた予防接種を予定通り受けているかを確認しています。

予防接種の準備をするカリーマさん。
UNICEF/UNI790607/Khan  予防接種の準備をするカリーマさん。

ラワシャン保健センターはヘラート市から14キロの場所にあり、2,500人以上の子どもを含む3万1,000人以上の人々に保健サービスを提供しています。 

日本政府とGaviワクチンアライアンスの支援により、UNICEFはラワシャン保健センターが5歳未満の子どもたちに推奨されるワクチンを提供する体制を整えています。

ワクチンの安全性を確保し、最適な温度で保管するために、太陽光発電式の冷蔵庫が整備されています。また、カリーマさんのような予防接種担当者への研修や、保護者に適切なタイミングでワクチンを接種することの重要性を伝えるための教材も用意されています。 

ラワシャン保健センターで15年にわたって予防接種を担当するカリーマさん。
UNICEF/UNI790603/Khan ラワシャン保健センターで15年にわたって予防接種を担当するカリーマさん。

アフガニスタンは依然として、予防接種を一度も受けていない子どもが最も多い上位20カ国のうちの一つであり、現在、予防接種を完全に受けている子どもはわずか16.2パーセントにとどまっています。 

カリーマさんは、予防接種の取り組みを妨げるいくつかの課題があるといいます。 

「多くの人が保健施設から遠く離れた場所に住んでいるため、子どもを連れて時間通りに予防接種を受けに来るのが難しいのです。また、ワクチンの重要性や接種スケジュールについての認識が十分でなかったり、誤った情報に惑わされていることもあります。」と彼女が語ります。 

それでも、カリーマさんがあきらめることはありません。なぜなら、予防接種が命を脅かす病気から子どもたちを守る、最も効果的で費用対効果の高い方法の一つであることを知っているからです。 

アフガニスタンだけでも、2021年から2030年の間に、予防接種で推定490万人から540万人の命を守ることができるとされています。 

生後2カ月のビンヤミンちゃんの祖母、クーブラさんと話すカリーマさん。
UNICEF/UNI790639/Khan  生後2カ月のビンヤミンちゃんの祖母、クーブラさんと話すカリーマさん。

このような成果の背景には、カリーマさんのような献身的な保健員の存在があります。 

ラワシャン保健センターでは、カリーマさんが生後2カ月のビンヤミンちゃんの祖母、クーブラさんとのカウンセリングを終えたところでした。 

彼女はクーブラさんの不安に耳を傾け、命を守るワクチンの力を丁寧に説明することで、信頼を得ることができました。 

「母親たちに子どもに予防接種をするように説得するのは、決して簡単なことではありません。しかし、彼女たちがその重要性を理解してくれることが、私の原動力になっています。」と、ワクチンの準備をしながらカリーマさんは笑顔で語りました。 

 

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