マレーシア:辿り着くことが困難な地域の子どもたちや家族に、保健サービスを届ける 

2023年5月5日 マレーシア発 

UNICEF Malaysia
2023年5月05日
満面の笑みを浮かべる男の子。
UNICEF Malaysia/2023/Zahri

2023年5月5日 マレーシア発 

2023年3月、UNICEFは、農村部や遠隔地に暮らす子どもたちや家族が切に必要とする保健サービスを提供するため、保健員や移動保健チームとともに、マレーシアで最も支援が届きにくい地域のひとつである、サバ州テノム地区のケマボンを訪れました。 

この遠隔地における保健サービスの提供支援はサバ州保健局が主導しており、サバ州看護師協会、保健所諮問委員会などの協力を受け、クイーン・エリザベス病院、ケニンガウ病院、テノム病院、ケマボン保健診療所、歯科診療所などの保健ケア施設が参加しました。 

カンポン ・パティン・テンガー村に設置された移動診療所で診察を受ける10歳の少女。 
UNICEF Malaysia/2023/Zahri  カンポン ・パティン・テンガー村に設置された移動診療所で診察を受ける10歳の少女。 

移動保健チームは、ケマボンにある、300世帯が暮らし、唯一学校のあるカンポン・コロル村、24世帯が暮らすカンポン・アフレン村、80世帯が暮らすカンポン・パティン・テンガー村を訪問しました。 

住民の多くは、サバ州で三番目に多いムルット族と呼ばれる先住民族です。狩りや農業をして自給自足の生活をしており、森が食料や医薬品の主な供給源となっています。 

カンポン ・パティン・テンガー村に設置された移動診療所で健康診断を受ける順番を待つ母親と赤ちゃん。 
UNICEF Malaysia/2023/Zahri  カンポン ・パティン・テンガー村に設置された移動診療所で健康診断を受ける順番を待つ母親と赤ちゃん。 

この村の人たちが保健ケアサービスを受けられる最も近い施設は、国営のケマボン保健所です。しかし、この保健所まで行くには10米ドルから45米ドルの費用がかかり、野生動物が出没する危険のある静かで人里離れた道を5時間以上歩く必要があります。 

村には食料品店がありません。近くの市場に食料品を買いに行くためには、何時間もかかります。週末に開かれる市場でハーブや野菜を売って、わずかな収入を得ている住民もいます。卵や玉ねぎなどの食料は、贅沢品だと考えられています。 

テノムのコミュニティ・ホールに設置された移動診療所を訪れる人々。 
UNICEF Malaysia/2023/Zahri  テノムのコミュニティ・ホールに設置された移動診療所を訪れる人々。 

これらの村には、狭く、ぬかるんで滑りやすい道を四輪駆動車で訪れることができます。最寄りの町のケマボンまでの距離はわずか20キロメートルですが、インフラが乏しく、通信やインターネットが普及していないため、世界から切り離された生活を送っています。 

カンポン・コロル村では、電話やインターネットを利用するためには、丘の頂上まで、急な坂道を100メートルほど登らなくてはいけません。人里離れたこの場所は、10代の若者たちの人気の集いの場となっており、若者たちが木の枝に座ってオンラインゲームに興じています。 

滞在時には、保健員が支援を実施するコミュニティのことをより良く知るための取り組みの一環として、医療スタッフが村の住民たちと一緒に植物を識別するためのゲームをしたり、朝に運動を一緒にするアクティビティも行われました。 

カンポン・アフレン村に設置された移動診療所で診察を受ける子ども。 
UNICEF Malaysia/2023/Zahri  カンポン・アフレン村に設置された移動診療所で診察を受ける子ども。 

UNICEFは、国やコミュニティ・レベルでのパートナーシップを通じて、保健システムを強化し、子どもたちやその家族に保健サービスを提供するための活動を行っています。 

マレーシア保健省による子どもと母親への医療ケアの提供の取り組みを補完するため、UNICEFは日本政府の寛大な資金協力のもと、命を守る医療物資や機器を調達しました。マレーシアの農村部や遠隔地における移動保健チームによる支援活動も、この資金協力によって支えられています。 

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