ウガンダ:災害への備えや対応のため、地域のリーダーの能力を育成

2021年9月15日 ウガンダ発

UNICEF Uganda
2021年9月15日
自然災害が起こりやすいウガンダの丘陵地帯や山岳地帯
UNICEF Uganda/2021/Adriko

コミュニティが緊急事態への備えをすることで、影響を最小限に抑え、多くの命と財産を守ることができます。

 

2021年9月15日 ウガンダ発

ウガンダをはじめ、世界の多くの地域で、緊急事態や災害が壊滅的な影響をもたらしています。 そして多くの場合、最も大きな影響を受けるのが子どもたちです。ウガンダ西部のルウェンゾリ地域にあるブンディブギョ県は、洪水や地滑りなどの自然災害が起こりやすいウガンダの丘陵地帯や山岳地帯のひとつです。2年前に発生した深刻な洪水では、家屋や道路、農作物が流され、多くの人々が命を落としました。しかし、人々がこの地を離れることがありませんでした。一方、この地域は、大洪水や湛水、地滑り、地表の陥没によるクレーター湖の発生など、今も大雨による影響を受け続けています。緊急事態への備えや対応策がないことで、これらの災害による被害は、より深刻なものとなっています。

ブンディブギョ県やウガンダのその他の地域における緊急事態の影響を緩和し、再発を減らすため、UNICEFは日本政府の資金援助のもと、首相府やウガンダ赤十字社と協力して、洪水や土砂崩れ、病気の流行、長期化する干ばつによる影響を頻繁に受ける県や副郡の災害管理委員会の能力向上を行っています。この支援は、ウガンダ西部のブンディブギョ県とカセセ県、北部のオボンギ県とコボコ県、北東部のナカピリピリ県とカレンガ県で実施されました。

 

洪水や地滑りが頻繁に起こるブンディブギョ県

洪水や地滑りが頻繁に起こるブンディブギョ県
UNICEF Uganda/2021/Adriko

ブンディブギョ県のキルミヤ副郡は洪水に見舞われて道路の一部が地滑りで流され、雨が降るたびに影響が続いています。崖の近くに住んでいるコミュニティは、依然として危険にさらされています。UNICEFが支援する防災研修の知識をもとに、副郡のリーダーたちは、再び災害が起きる前に他の地域に移動をするよう、コミュニティと一緒に人々へ働きかけを行っています。

キルミヤ町議会のゼパニア・アヘブエさん
UNICEF Uganda/2021/Adriko

キルミヤ町議会のゼパニア・アヘブエさんは、2020年12月の洪水で流された自宅のドアの残がいの木片の隣で、土に埋もれたベッドを見せてくれました。アヘブエさんはの家族9人は、洪水後に自宅からの避難を強いられました。「毛布から調理器具まで、家財道具はすべてなくなってしまいました。」と、アヘブエさんが語ります。早い段階での警戒や準備があれば、このような災害の影響が小さくなり、特にアヘブエさんのようなぜい弱な家族の命や家屋、生計を守ることができたことでしょう。

エヴァケティ・カボネサさん(写真中央)
UNICEF Uganda/2021/Adriko

災害からもうすぐ一年が経ちますが、66歳のエヴァケティ・カボネサさん(写真中央)は、家族が洪水の被害に遭い、地域の100人以上が避難したときのことを鮮明に覚えています。「ソファや寝具、調理器具、衣類の入ったスーツケースがなくなりました。私も子どもたちも、すべてを失ったのです。避難して、近くの村の教会に身を寄せました。」とカボネサさんが語ります。カボネサさんは子どもたちに囲まれて生活していますが、すべてを失った今、何もできずにいます。災害に対する備えがないコミュニティは、その影響や苦しみが長期化し、生活に支障が出て、時には貧困に陥ることもあります。

住民たちがニャンキロと名付けたクレーター湖
UNICEF Uganda/2021/Adriko

2018年から2021年にかけてブンディブギョ県ニャンキロ地域を襲った激しい雨と地滑りの影響で地表が陥没し、住民たちがニャンキロと名付けたクレーター湖が出没しました。これにより、約150世帯が避難を強いられ、広大なカカオ農園が失われました。そして、この湖はコミュニティの人々、特に子どもたちにとって、大きな危険となっています。

能力向上を行う様子
UNICEF Uganda/2021/Adriko

こういった緊急事態の影響を緩和し、再発を減らすため、UNICEFは首相府やウガンダ赤十字社と協力して、ブンディブギョ県など、特に災害のリスクが高い北部や北東部、南西部の県や副郡の地域の人々の能力向上を行っています。この活動は、日本政府の資金協力によって実施されています。

研修の様子
UNICEF Uganda/2021/Adriko

研修では、県や副郡の災害管理委員会のメンバーが、自分たちの地域に影響をもたらす可能性があるすべての災害を地図にまとめました。その後、首相府の支援を受けて各県で実施される災害緊急対応策を作成しました。この対応策のもと、各県が命や財産を守り、リスクを最小限に抑えるためのより良い計画を立て、迅速に対応することができます。

最前線で活動するスタッフ
UNICEF Uganda/2021/Adriko

最前線で活動するスタッフの能力を強化することで、緊急時に子どもたちや家族のための迅速な対応が可能になります。UNICEFが支援する研修は、災害の予防や備え、対応、影響を受けたコミュニティのレジリエンス(回復力)の構築に重点を置いています。

 

【関連ページ】日本政府の支援によるウガンダでのUNICEF支援事業