女性の地位向上をはかり、児童婚から子どもを守る~日本の支援で開設されたヨルダンのマカニ・センター

2016年8月26日 ヨルダン発

UNICEF Jordan
2016年8月26日
マカニ・センターで講習を受ける女の子たち
Jordan2016/Courtesy of AWO
マカニ・センターで講習を受ける女の子たち

2016年8月26日
 

65万人のシリア難民を受け入れているヨルダン。日本政府はUNICEFを通じ、ヨルダンへ支援を行っています。

日本からの支援で開設されたマカニ・センターでは、読み書きや計算といった基本的なクラス、心理社会的サポート、ライフスキル講習といったさまざまなサービスを提供しています。ヨルダンのザルカ行政区にあるマカニ・センターでは、女性の地位・権利向上を目指したカウンセリングや法律相談の照会も行っています。

ザルカ地区では経済的困窮による児童婚がひとつの社会問題となっています。2015年国勢調査ではヨルダンに居住する13歳から17歳のシリア人少女のうち、13%が結婚しているとのデータがでています。

そのマカニ・センターで権利保護ケースマネジャーとして働いているHanan Altalouhさん。 「私は特定の解決策を押し付けることはしません。相談に訪れるひとがいろいろな選択肢を考え、最善策に辿りつくお手伝いをするだけです。」 Hananさんのもとに、児童婚を迫られている13歳の少女が相談に訪れました。Hananさんは少女の相談に応じると同時に、少女の母親を児童婚を経験したもうひとりの母親に引き合わせ、お互いの考えや経験を話し合う機会を設けました。次第に二人はそれぞれから学び、理解しあい、13歳の少女の児童婚を食い止めることに成功しました。カウンセリングや法律相談は、女性たちに権利について知ってもらい主張できる機会を与えています。 「彼女たちの成功は私の成功だと感じています。」

マカニ・センターで働く権利保護ケースマネージャーのHananさん
UNICEFJordan2016/Nabulsi
マカニ・センターで働く権利保護ケースマネージャーのHananさん