日本政府、ベトナムの気候変動に対するレジリエンス強化に、6億3,400万円の無償資金協力を実施
2021年11月17日 ハノイ(ベトナム)発
本事業は、子どもを中心に据えた気候変動に関する支援を通じて、気候変動による子どもたちのぜい弱性に対応し、政府機関や家族、コミュニティの能力を強化することを目的としてます。
2021年11月17日 ハノイ(ベトナム)発
日本政府と国連児童基金(UNICEF)は本日、4年間に及ぶ「子どものための災害リスク及び気候変動に対する強靭性強化計画」の実施を発表しました。
本事業は、政策やアドボカシー、規制面での介入を通じて、子どもを中心に据えた気候変動に配慮した活動を支援するために政府機関の能力を強化することを目的としており、ベトナムのすべての子どもたちが恩恵を受けるものです。本事業は、ベトナムの農業農村開発省防災総局やその他関係省庁、開発パートナーによって実施され、気候変動や栄養、水と衛生、社会的保護、子どもの保護に焦点を当て、統合的かつ効率的に子どもたちのニーズに応えるため、主要セクターの能力を強化します。
UNICEFベトナム事務所代表のラナ・フラワーズは、「気候危機は子どもの権利の危機です。ベトナムは、干ばつやメコンデルタ地域での塩水遡上、昨年中部地域に大洪水や地滑りをもたらした度重なる暴風雨など、気候変動による自然災害に直面してきました。」と述べました。子どもたちは気候変動に対する責任が最も少ないにも関わらず、最も大きな影響を受けています。今年発表された子どもの気候危機指標に関するUNICEFの報告書によると、ベトナムの子どもたちや若者は、健康や教育、保護を脅かす気候変動の影響を最も受けている人々の中に含まれています。気候変動の影響を受ける多くのコミュニティは既にぜい弱な状況であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの深刻な影響を受けてきました。
本事業では、特にソクチャン省やカマウ省、バクリュー省などの中部地域とメコンデルタ地域において、子どもたちや家族、コミュニティが、気候変動と自然災害に対応するための知識とライフスキルを身に付けられるようにするための支援を行います。2025年までに、9,000人の子どもを含む約2万人が、改善された水と衛生サービスを利用できるようになり、1万人の5歳未満児が重度の急性栄養不良の検査を受けられるようになります。
本事業では、安全で清潔で環境にやさしいコミュニティを築く変化の主体として、子どもたちが中心的な役割を果たします。子どもたちのために、そして、子どもたちと共に、気候変動や環境に関する政策を策定し、子どもたちの参加を可能にし、子どもたちのぜい弱性や貧困を軽減するとともに、特にパリ協定や仙台防災枠組、持続可能な開発目標(SDGs)などの国際公約を前進させるものです。
本事業は、第10回日本・メコン地域諸国首脳会議において、日本とカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの各国首脳によって採択された「日メコン協力のための東京戦略2018」に沿うものです。東京戦略2018では、気候変動がメコン地域に深刻な脅威をもたらし、重大な災害を引き起こし得る状況を鑑み、各国首脳が対応能力の強化と同地域の気候変動に共に取り組むことを再確認し、パリ協定を完全な形で施行するための強い決意を改めて表明しました。また、本事業は、2019年の第11回日本・メコン地域諸国首脳会議で採択された、同地域における持続可能な開発を促進するための「2030年に向けたSDGのための日メコン・イニシアティブ」にも貢献するものです。このイニシアティブは、重要な優先分野の一つとして、気候変動の緩和や気候変動の影響へのレジリエンス(回復力)の構築、防災を含む環境と都市の問題を挙げています。
山田滝雄 駐ベトナム社会主義共和国日本国特命全権大使とUNICEFベトナム事務所代表のラナ・フラワーズは、グエン・ホアン・ヒップ農業農村開発省副大臣の立ち合いの下、同省で交換公文への署名を行いました。山田滝雄大使は、「気候変動の影響は既に明らかになっており、緊急性をもって変化に対処する必要があります。ベトナムは気候変動の影響に対して独自のぜい弱性があり、実際、既に深刻な干ばつや激しい洪水、地滑りによる被害を目の当たりにしてきています。また、保健や衛生、水、教育といった関連分野の当局と現地のコミュニティとの連携を改善することで、子どもを含めたぜい弱な人々に対して十分な配慮を行う必要があります。」と述べました。また、グエン・ホアン・ヒップ副大臣は、「本日行われた署名式は、日本政府とベトナム政府、UNICEFの、強固で長きにわたるパートナーシップの重要な節目となるものです。農業農村開発省は、日本政府とUNICEFが、ガバナンス体制のレジリエンスと災害リスク管理のインフラを強化するための官民連携事業における経験を共有し、ベトナム政府に災害リスク管理における多角的な行動変容を促す啓発キャンペーンの実施に関する助言を行い、自然災害に対し持続可能でレジリエントな社会の推進のために、特に地方レベルでの人々や指導者への啓発活動に力を貸してくださることを期待しています。」と語りました。
UNICEFと防災総局は、日本政府のご支援を受けた2016年から2017年の干ばつと塩水遡上への緊急支援以来、気候変動と防災における子どもの権利の保護と促進のために協力を続けており、この度の資金協力はそのパートナーシップをさらに加速させるものです。本事業は、日本や他の国々の知見を活かし、干ばつや洪水の起こりやすい地域の災害へのレジリエンスと気候への対応に革新的で持続可能な技術を取り入れます。本事業におけるUNICEFの支援は、政府関係者やサービス提供者、子どもたち、コミュニティの能力を向上させ、国際協力機構(JICA)を含む開発パートナーの取り組みを補完するものです。
【関連ページ】日本政府の支援によるベトナムでのUNICEF支援事業
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