日本政府、アフガニスタン及び周辺国における緊急・人道支援のため、UNICEFに計1,730万米ドルの緊急無償資金協力を実施

2021年10月29日 東京発

UNICEF
2021年10月29日
アフガニスタンの子どもたち。
UNICEF/UN0498791/UNICEF Afghanistan

2021年10月29日 東京発

日本政府はアフガニスタン及び周辺国のパキスタンとウズベキスタンにおいて、人道危機の影響を受ける子どもたちとその家族の緊急のニーズに対応するため、国連児童基金(UNICEF)に計1,730万米ドルの緊急無償資金協力を供与しました。

アフガニスタンは長年にわたり、子どもの生存と成長にとって世界で最も厳しい国のひとつとされてきました。そして、紛争や暴力、新型コロナウイルス感染症、経済の悪化、自然災害など複合的な要因が長期的に続いたことで、アフガニスタンの子どもを取り巻く状況は劇的に悪化しています。2021年、アフガニスタンで緊急・人道支援を必要としている人は1,000万人の子どもを含む計1,840万人に上り、2020年から31%増加しています。 また、2021年8月末までに紛争によって国内避難民となった人は50万人を超え、その約半数にあたる26万人が子どもたちです。

アフガニスタンにおける危機の影響は、周辺国であるパキスタンやウズベキスタンにも及んでいます。パキスタンは過去40年以上、数百万人ものアフガニスタンの難民を受け入れており、特に難民受け入れ先のコミュニティに大きな負担がかかっています。また、ウズベキスタンの子どもの保護システムは脆弱なため、アフガニスタンから人々の流入が発生した場合の対応能力が整っていません。

今回の日本政府による協力により、UNICEFはアフガニスタンにおいて、危機の影響を受けるコミュニティでの子どもの命を守る基本的な保健サービスの提供や、乳幼児や妊産婦の栄養不良の予防と治療ケア、越冬支援、そして、緊急下においても女の子と男の子が安全に質の高い教育を受け続けられるよう支援を行います。

また、パキスタンでは、受け入れコミュニティの人々が安全な飲料水を手に入れることができるように支援を実施し、保健センターや学校における水と衛生設備へのアクセスの改善を行います。ウズベキスタンにおいては、アフガニスタンからの人々の流入の影響を受ける可能性がある地域において、研修や機材の整備を通じて子どもの保護システムの強化を行います。

これまで日本政府は、長年にわたり人間の安全保障を指針とし、様々な分野でアフガニスタン及び周辺地域への支援を行ってきました。今回の新たな協力は、日本政府とUNICEFがアフガニスタンの人々に寄り添いながら、同地域の子どもたちが直面する危機と喫緊のニーズに対し、共に応えていくパートナーシップの証となります。