日本政府、UNICEFへ「フィリピン・サンボアンガ市における武力衝突により被災した国内避難民への支援」に総額60万米ドルを拠出

2013年10月14日 東京発

UNICEF
2013年10月14日
スポーツ競技場で避難生活を送る子ども。サンボアンガ市では4万7千人の避難生活を送る子どもを含めた、推定9万人の子どもが武力衝突の被害を受けている。

(スポーツ競技場で避難生活を送る子ども。サンボアンガ市では4万7千人の避難生活を送る子どもを含めた、
推定9万人の子どもが武力衝突の被害を受けている。)

 
日本政府はフィリピン・ミンダナオ島における武力衝突により避難を余儀なくされている子どもたちのために、UNICEFを通じた総額60万米ドル(約6千万円)の緊急無償資金協力を決定しました。このご支援を通じて、UNICEFは子どもたちに衛生キットや安全な水を届ける活動、5歳未満乳幼児及び妊産婦の栄養検診・治療食など必要物資の調達・配布、一時的な教育を受けるための教室の設置や心理的ケア及びサポートなどを実施します。

ミンダナオ島では、9月9日に発生した反政府武力勢力とフィリピン国軍の間での武力衝突により、約5万人の子どもを含む11万人以上が避難を余儀なくされていますが、うち3割以上が12歳以下の子どもたちであると推定されています。9月末に政府が事態の掌握を宣言しましたが、1万家屋以上が焼失し、2万世帯以上が被害を受けたと報告されており、避難している子どもたちや家族が元の生活に戻るまでには、今後かなりの時間を要することが予想されています。

UNICEF東京事務所代表の平林国彦は、「日本政府から頂戴したこの貴重なご支援に対し、心から感謝申し上げます。たとえ武力衝突が収束しても、子どもたちの困難な状況を回復させるには、時間がかかります。日本の皆様からのこの温かいご支援は、そんな子どもたちの心の中にも届けられ、希望と再び立ち上がる勇気を与えてくれることでしょう。」と述べました。
 

武力衝突を受け、スポーツ競技場で避難生活を送る住民

(武力衝突を受け、スポーツ競技場で避難生活を送る住民)

【関連ページ】日本政府の支援によるフィリピンでのUNICEF支援事業