18 3月 2024

ウクライナ:幼稚園に戻ったドネツク州の子どもたち

UNICEF Ukraine/2024 2024年3月18日 ウクライナ発 ウクライナ東部ドネツク州に暮らす5歳のアンドリーくん。紛争によってこの地域の学校や幼稚園が閉鎖されてから2年が経ちます。しかし最近、UNICEFと就学前教育協会が行う対面授業のおかげで、アンドリーくんは幼稚園で先生や友だちと再会を果たしました。アンドリーくんは、この喜びをどう言葉で表したら良いか分からないようです。 「来年は学校に行くんだ。」アンドリーくんが嬉しそうに話します。「それまでは、幼稚園に通います。幼稚園が大好き。ここでは遊べるし、おもちゃもあるし、友達もいます。」 UNICEF Ukraine/2024 2023年5月から、教師や心理学者、教育関係者のもとで、週に2回、2時間の授業が行われています。…
22 9月 2023

ウクライナ:日本の子どもたちのメッセージが入った支援物資、ウクライナの子どもたちへ

Embedded video follows 2023年9月22日 東京発 2023年8月21日、日本の子どもたちがウクライナの子どもたちに宛てて描いた絵を用いたポストカードが入ったUNICEFの支援物資「乳幼児期の子どもの発達キット」が、ウクライナの首都キーウ近郊イルピンにある、リソヴァ・ピスニャ幼稚園に届けられました。 本キットは日本政府の資金協力のもと、紛争の影響を受けるウクライナの子どもたちの就学前教育の継続を支えるため、UNICEFが調達、配布しました。リソヴァ ・ピスニャ幼稚園への支援物資の配布には在ウクライナ日本国大使館職員も同席し、ウクライナの子どもたちの声に耳を傾けてくださいました。 ウクライナの子どもたち。 日本政府の資金協力でリソヴァ・…
15 12月 2022

インドネシア:コロナ後の学習の再開を支える、乳幼児期の子どもの発達に対する包括的な支援

Embedded video follows 2022年12月15日 インドネシア発 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で学校が長期間閉鎖されていた東ヌサトゥンガラ州で新学年度が開始され、エミー・ビフェル先生は喜びを抑えきれません。エミー先生の生徒であるベタニア・トゥヌア就学前教育センターの子どもたちが、教室にある様々な知育玩具で遊んでいます。 「今ではセンターに子どもたちが教室や屋外で遊べる道具があるので、とても助かります。」エミー先生が満面の笑みを浮かべます。「生徒たちが遊びながら学ぶことができ、子どもたちの創造力も刺激されます。」 インドネシア:乳幼児期の子どもの発達に対する包括的な支援で、子どもの学習と成長を支える ここまでのエミー先生の道のりは長いものでした。…
22 11月 2022

シリア:学校から始まる明るい未来

シリア:学校から始まる明るい未来 ホムス郊外にあるババアーメ地区では、長期にわたる紛争で学校や教育施設が大きな影響を受けています。オマル・ムフタール学校も、その一つです。 2014年から2018年まで、この学校は国内避難民の避難所として使用されていました。「当時のこの建物の悲惨の状況は、言葉では表すことができません。」と、近所で長年暮らしているラエダ校長先生(47歳)が話します。 オマル・ムフタール学校のラエダ校長先生(47歳)。 オマル・ムフタール学校のラエダ校長先生(47歳)。 2019年、避難民の家族たちは別の教育施設に移り、教育省が学校の一階部分を修復して再び使用できるようにしました。帰還民の増加に伴って、この地域で稼働している学校が足りなくなったため、…
21 2月 2022

トルコ:就学前教育で、子どもたちに素晴らしい学習のスタートを

サマースクールの様子。 2022年2月21日 シャンルウルファ県(トルコ)発 就学前教育のサマースクールに参加する子どもたち。どの子もみんな、笑顔いっぱいで幸せそうです。先生たちによると、就学前教育プログラムの一環として実施されたサマースクールは、子どもたちやその家族の間で大好評です。 子どもたちは、公立学校の150の教室や家庭・女性センターで実施されているサマースクールで、就学前教育を受けています。2021年7月から8月にかけて実施されたこのプログラムには2,000人以上の子どもたちが参加し、その74%がシリアの子どもたちでした。サマースクールの出席率は非常に高く、97%にのぼっています。参加した子どものうち約1,800人が、…
21 2月 2022

トルコ:自宅での就学前教育で、小学校での学習への第一歩を

自宅での就学前教育を受けるイスマイールくん。 2022年2月21日 シャンルウルファ県(トルコ)発 アル・ムスタファ一家がシリアのアレッポの自宅からトルコのシャンルウルファ県に避難して、9年が経ちます。母親のハンゼさん(40歳)は、家族で国境を超えるために5、6日路上で過ごし、安全な地への道のりには多くの困難に直面したと話します。 ハンゼさんは、マムードさん(20歳)、イブラヒムくん(17歳)、ユスフくん(14歳)、サファさん(12歳)、メーヴェさん(12歳)、ミライさん(10歳)、そして末っ子のイスマイールくん(5歳)の7人の子どもの面倒をみています。父親のアハマドさんは日雇い労働をしており、住んでいる地域で見つかる仕事は何でもこなしています。「仮設の家で暮らしています。」と、…
21 2月 2022

トルコ:センちゃんの色とりどりの世界―パンデミック下も自宅で行われる就学前教育

パンデミック下も自宅で行われる就学前教育。 2022年2月21日 シャンルウルファ県(トルコ)発 2015年、エルリカ一家はシリア危機から逃れるため、トルコに身を寄せる360万人を超えるシリア難民の一員となりました。家族は自宅を後にし、トルコ南東部のシャンルウルファから入国しました。 「昔は自分の家に住めていましたが、ここでは家を借りています。家賃がとても高いんです。」と、シリア危機で父親と兄を失った、27歳の母親であるグフランさんが話します。「大学で農業工学を学んでいましたが、紛争が起こり、2年生の時に中退しなくてはいけませんでした。親族を残して国を去らなくてはいけなかったのです。」 グフランさんは5歳のセンちゃん、3歳のウサメくん、生後4カ月のビラールくんの世話をし、夫のムニルさん(…
15 4月 2021

トルコ:父親向け教育プログラムを通じて、子育てに関する意識を変革

2021年4月15日 トルコ発 社会経済的に阻害されたコミュニティで暮らす、主に3歳~5歳の幼い子どもを持つ難民やトルコ人の母親を対象に実施している自宅で行う就学前教育に、最近、革新的な「父親向け教育プログラム」が加わりました。既に自宅で行う教育プログラムに参加している母親たちのニーズに合わせて、専門家の支援を受けて準備された、この父親向けの教育プログラムは、ジェンダーに配慮したアプローチを取っており、幼い子どもたちの発達をサポートするために、父親の参加を促進させるべく開発されました。 自宅での就学前教育プログラムでは、社会的・情緒的な発達や認知的発達、子どもとのコミュニケーション、学校入学に向けた準備など、幼い子どもの発達に関する幅広い分野の11週間分の教材が母親に提供されます。…
08 10月 2020

ラオス:農村部の就学前教育をより効果的に

数え方や色について紐などを用いて学ぶ子どもたち 2020年10月8日 ラオス発 2月の寒い朝、ラオス北東部のシェンクワン県にあるノンボアソン小学校で1時間目の授業の準備をする、就学前教育の教員のミン・プアンタボン先生。県都にある自宅から学校まで、緑豊かな丘陵地に囲まれた曲がりくねった道を、車で1時間ほどかけて通っています。 ミン先生はUNICEFが実施した就学前教育の教員研修で配布された教材を手に、熱心な子どもたちが待つ教室に向かいます。研修で学んだ新しい知識を用いて子どもたちに授業をすることが、楽しみで待ちきれません。 「研修を受けてからまだ間もないですが、すでに授業には良い変化がみられています。」ミン先生 細いパイプに針金で糸を通す方法を見せるミン先生…, ・, 復興プログラム」を実施しています。この取り組みは、洪水後の教育セクターの持続可能な復興を支援し、災害に対するレジリエンス(回復力)の向上を目指しています。洪水の影響を受けたシェンクワン県とアッタプー県では、プログラムの一環と...
26 2月 2020

トルコ:自宅での就学前教育で、トルコで暮らすシリア難民の子どもに人生の公平のチャンスを

シリアから逃れ、トルコに身を寄せるベイカー一家。 2020年2月26日トルコ発 シリアと国境を接するトルコ南東の地にあるハタイ県で暮らすベレケ一家のもとを訪問するために首都のアンカラを出発したとき、私たちはこの地域が過去数年で最も厳しい寒さに見舞われているとは、まだ気が付いていませんでした。朝早くに就学前教育の先生をしているナーダンと一緒にベレケ一家と会った頃には、私たちの体は寒さで固まっていました。しかし、彼らの暖かい歓迎で私たちの心はすぐに溶けていきました。 シリアで紛争が勃発してから、ベレケ一家を含め、何十万もの家族がトルコに逃れて新たな生活を始めました。2015年、アマラ(31)とアハメド(38)は当時一人娘だったターティルを連れてシリアのイドリブから国境を渡り、…, 自宅で行うプログラムの利点, 自宅で行うプログラムの重要な特徴の一つは、家族が教育や保健ケア、その他のサービスを受けられているかなど、訪問する教員が家族が直面している可能性のある困難を特定できることです。そして、家...
12 12月 2019

ラオス:就学前学校の教員研修―子どもたちの明るい未来のためのピア・ラーニング

他の教師たちの模擬授業を記録するソーリヤ先生。 他の教師たちの模擬授業を記録するソーリヤ先生。 2019年12月12日ラオス発 ラオス・シェンクアン県の寒い10月の早朝。クーン郡教育局を囲うように、美しい緑の山脈が姿を見せています。教育局の中では、就学前学校の教師たちが興味深そうに授業計画を読み、インストラクターと活発に意見を交換しながら教育方針について語っています。どれほど豊富な経験を持っていようとも、教育には常に進化が伴い、学ぶことはたくさんあります。 「絵の描いてあるカードを見せる前に、生徒に質問を投げかけるのはどうかな。」と、一人の教員が言いました。「私は、アクティビティの前に歌を歌った方が良いと思う。」もう一人の教員が言います。熱心なアイディアの交換が部屋を輝かせ、…, 就学前教育(ECE):子どもの発達に必要なこと, 就学前教育(ECE)強化の重要性は、ラオスでしっかりと認知されています。ECEは、幼い子どもたちの知的・身体的発達にとって非常に重要な役割を果たします。保護...
28 8月 2019

UNICEF、就学前教育に関する共同声明を発表

2019年8月28日東京発 国連児童基金(UNICEF)は、今こそ、すべての子どもたちが質の高い就学前教育を受け、必要なスキルを身につけて小学校へ進学し、個人として成功するとともに、それらを通じて世界全体が真の豊かさを享受する時とし、就学前教育をすべての人々へ提供するための共同声明を発表しました。 声明では、子どもたち及び各国のために根本的で費用対効果の高い変化を引き起こすことを目指して、5つの相互補完的な柱について、世界中の関係者・関係機関がともに力を合わせて行動するように要請しています。 共同声明の全文(日本語)は こちら からご覧いただけます。 For the press release in English, please click Joint statement on…