サヘル地域における栄養危機

2012年3月29日

UNICEF
2012年3月29日
ゴウロウコウンで水を汲む内戦から逃れてきた女性
UNICEF/UNI121506/Esteve
ゴウロウコウンで水を汲む内戦から逃れてきた女性

1. 度重なる干ばつと栄養危機

ブルキナファソ、カメルーン、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、セネガルに広がるサヘル地域では、人々の栄養状態が日を追って悪化しています。2005年、2010年の度重なる干ばつに続く今年の災害は、この地域のぜい弱なコミュニティへのアクセスが困難であることとあいまって、人々を危機的な状況に追い詰めています。この状況が改善されなければ、2012年中には、この地域に住む1500万人の人々が支援を必要とすることになると見込まれています。特に最もぜい弱なのは幼い子どもたちです。少なくとも100万人、最悪の場合には150万人の子どもが重度の栄養不良によって命を落とす危険性があるとUNICEFは予想しています。

  •  サヘル地域に住む人々は、元来様々な困難に耐えてきた人々ですが、彼らも限界に近づいています。
  •  多くの家族が、この危機を乗り切ろうと、家畜を売り、子どもたちを働かせるために学校に行かせるのをやめ、借金をし、わずかな食べもので日々を過ごしています。
  • 2年前にも干ばつが起こったばかりで、人々の生活はまだそこから回復していませんでした。

 

2.子どもたちの命を救うために必要なこと

  • わずか100ドル(およそ8000円)で重度の栄養不良からひとりの子どもを救うことができます。
  • 治療用栄養食、マラリアの予防と治療、予防接種、下痢の治療、適切な公衆衛生などの活動を組み合わせて実施するとより効果的です。
  • 子どもを重度の急性栄養不良から回復させるには、適切な治療食に加え、プロテインと微量栄養素を補給することが必要です。
  • 特に栄養不良の深刻な子どもたちを選び出す活動をサポートするのと同時に、政府と協力し、コミュニティにおいて治療が出来るようにすることで、より確実に支援を届けることができます。
  • 危険な状況にある人々へのアクセスを確保することは、子どもたちやコミュニティに適切なタイミングで支援を届けるために必要不可欠です。

 

3. UNICEFの三段階アプローチ


危機的な状況にある100万人の子どもたちに対する緊急支援:

UNICEFは短期間での支援を行うのに十分な物資の在庫を確保しています。栄養専門家、緊急支援専門家、物流専門家、オペレーション支援要員を新たに採用し、活動を実施する政府・非政府のパートナーとの合意書を整えました。子どもたちやコミュニティの困難を和らげるために、そして大規模災害の影響を緩和させるために、UNICEFの技術的知見や供給物資を、中期的に常に利用可能な状態にしておく必要があります。


重度の栄養不良の治療や予防のためのセーフティネットを構築あるいは拡大させるための政府やパートナーとの連携:

現時点で50万人の栄養不良を治療できる準備が整っていますが、今回の危機に対応するため、100万人分に拡大する予定です。


慢性的な栄養不良を引き起こす構造上の原因を明らかにし、対処するための、政府やパートナーとの連携:

医療、水、教育などの基本的な社会サービスを、長期的により多くの人々が公平に受けられるように協力をします。


<サヘル地域の基礎的指標>

サヘル地域の基礎的指標
UNICEF

 

 

(腕の周囲径の測定によって子どもの栄養状態を確認。赤は危険な状況であることを示している。)